なえぎ

詩「なえぎ」


だれからもわすれさられたとしおいたなえぎが
かれはのおくのむしたちへものがたりはじめた

あれはやまやまにてどこまでもよこたわるひが
うしろよりにげてきたいっぱのきつつきをみて
どうしようもなくさびしいたそかれのいろから
まっさらなよるだけをかすめとってよみあげた

ただただなんたるかをしれないつなぎめだけが
わたしのむなもとにいまものこっているのだよ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?