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Tableauによるデータプラットフォームの理想と現実

久しぶりにブログを書きます。前回惜しくもDATA Saberの認定を受けられなかったので、再度挑戦中です。
前回同様コミュニティポイントが足らずに駆け込みで執筆している次第です。

今回はブログのテーマとしてOrdeal4、データプラットフォームについてです。前回の挑戦時にも同じテーマで書いたのですが、今回の挑戦で師匠やTAさんとの勉強会でリアルな現場の声を聞くことができたので、それを元に一方的なインプットではなくディスカッションによって得た学びをまとめたいと思います。


Q1.ファイル形式のスプレッドシートでデータに関するレポートを作成したときに起こる問題点

実務ではスプシのデメリットをカバーするというアプローチではなく、スプシのメリットを上回るものがデータドリブンのサーバ共有にないと導入できない。実務の一番の壁は現状でも作業できるじゃんという状況をどうやって変えていくか。

どれだけ一元管理が素晴らしいものかと言っても、では一元管理するために今のファイルをどうするかが一番の問題
変えていく方法としては、手元のエクセルファイルをアップロードしやすい形に少しずつ変えて、それで業務が回るようになったらサーバに上げるという流れになる

Excelのデメリット
みんなが好き勝手にフォーマットを決めて作れてしまう。
まさに今オープンデータでTableauのVizを作ろうとしてもなかなか作れていない最大の原因

Excelを使う際の作法として知るべき
https://www.soumu.go.jp/main_content/000723626.pdf
入力時のUIで制限するのが有効

Q2.twbxで共有したときの問題点

機密データ流出のリスクについては2種類ある。
1.ファイル単体にデータが入っている状態
2.サーバやクラウドにログインした状態で端末にデータをDLできる状態
後者についてはワークブックのダウンロードはエクスプローラ以上でないとできないが、クリエイターやエクスプローラの権限を細分化することが可能なので、うまく設計する必要がある

Q3.TableauServer/Cloudの機能

「見栄えとインタラクション」については、サーバではリソースの制限でアニメーションが勝手に無効になる場合があるので、微妙。
Server/Cloudのおすすめ機能としては、経営層にはセキュリティやガバナンスに関する機能が刺さると思う
現場にはデータ自動更新やサブスクライブ、アラートなど運用が楽になる機能が好まれる
コラボレーションでよりデータドリブンを推進してもらいたいと言えるようになりたい
Desktopで作成したVizをアプリケーションを持っていない人に配布できるのはライセンスが足りないときに有益

Q4.Tableau Server/Onlineを使用したときの効果

データを見て判断する癖をつけさせることがDATA Saberの仕事
複数人で同じものを見ているときのベストプラクティスとしては「ダッシュボードのサイズの固定」がある。計算結果やVizの表示結果をキャッシュできるので、応答を早くできる。逆に応答が遅いダッシュボードは使われなくなってしまう。

Q5.なぜセルフサービスで分析ができなければならないのですか

従来はIT部門に依頼してダッシュボードを改良していたが、リードタイムが長くなりがち。その解消策としてセルフBIが有効。

課題は現場にしかない。アナリストや外部ベンダーに依頼する際課題の翻訳をする労力がすごくかかる。一つの単語に対する解釈が背景によって異なる。定義を揃えるために時間を割くが、セルフならその労力を省くことができる。

セルフBIが盛んになるほどDWHが汚れるという負の側面もある。無駄なデータマートが乱立しがち。

Q7.データを見ないで判断することによるデメリット

経験と勘による判断はデータを見て判断するときも必要、否定すべきではない。何も仮説がない場合、ドメイン知識や経験は必要で、それがないとインサイトは得られない。
当事者以外でもグラフは作れるけど、意味がわかってないことがあるのでは?

Q8.データを見て判断することのメリット

データを見て判断することの重要性をどれだけの熱量(=説得力)をもって語れるかが重要。

Q9.自動化できるような作業を手作業にする何が起きる?

経営者は人件費は固定費なのでコストととらえないことが多い。
人が動いてもお金がかからないならいいと考えがち。そこを圧縮して別のことに振り向けることが可能であるという発想に至らない。
自動化のメリットとして、手動では忘れられるようなことがなくなるというのがあるけど、日本人はルーティンワークを忘れずにこなすことが意外とできる。

ただ、属人化してしまうので、人が辞めたり移動したりすると途端に止まる
大企業でも部門単位では属人化が往々にしてる。
自動化するための教育コストや運用フロー変更コストは大きい。
クリアするには組織の問題を乗り越える必要がある。

Q10.データをみんなで共有していくために必要なことは?

コミュニケーションや寄り添いは重要だけど、決められない組織が多いので、決めるためのトップダウンや決めてくれる人を作り上げることも必要

Q15.Viewerとはどういう存在ですか?

Viewerに割り当てられている人は経営やマーケなどの意思決定者であることが多い。Viewerは最初は見るだけの人、そこから啓蒙してActできる人にしていかなければならない。

Q16.データは頻繁に活用されるとどうなりますか?

データは見られるほど美しくなるという格言があるが、実際は無邪気に大量の要望が来てそれに泥臭く対応した結果、使えるデータとして美しくなる。



動画を見て、Ordealの問を解くだけではなく、現場の課題やいろんな立場の考え方に触れることができ、非常に有効な時間でした。
受託の支援会社やベンダーの立場では提案が「絵に描いた餅」になりがちなので、キレイ事ではない苦労話や泥臭い仕事の実態を知り、今後の業務の糧にしていきたいと思います。


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