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154年前に6億円稼いだ実業家 渋沢栄一

渋沢栄一が注目を浴びています。
2024年度上半期から発行される新しい1万円札の肖像に選ばれたり、2021年のNHK大河ドラマの主役に抜擢されたりと、にわかに脚光を浴びる人物です。
しかし、渋沢栄一が一体どんなことをした人物なのか、実はよく知らないという人も結構多いのではないでしょうか?「最近、初めて名前を知った」という人もいるかもしれません。

確かに、同じ1万円札の「顔」でいうと、現行の1万円札の福沢諭吉と比べたら、その知名度には歴然たる差があります。福沢諭吉といえば「学問のすゝめ」の著者として、また慶應義塾大学の創設者としてあまりにも有名です。

一方、同じ明治という時代を生きた偉人でありながら、「〇〇をした人」とか「〇〇を作った人」という代名詞がパッと思い浮かばないのが渋沢栄一です。
どうして2人の知名度にこんなに差がついたのでしょうか?

実はおもしろい説があります。
福沢諭吉が身長174センチという立派な体格だったのに対し、渋沢栄一はわずか157センチの「ずんぐりむっくり」。明治の成人男子の平均身長がおよそ159センチですから、福沢はかなりの偉丈夫といえます。

こんな見た目の違いもあってか、当時の国民の人気でも福沢に軍配が上がりました。
明治18年(1885年)に「今日新聞」(現在の「東京新聞」)が、当時の日本を代表する有名人の人気投票を行った結果、福沢が1124票で堂々の1位、渋沢が596票で5位という結果に終わっています。いつの時代も「見た目が大事」だったのかもしれません。

このように、ライバル(?)福沢諭吉にずいぶんと水をあけられてきた渋沢栄一ですが、新1万円札の肖像に選ばれたことで、最近、一躍注目の存在となってきました。
そこで、本書では、渋沢栄一の足跡をたどりながら、どんな人物だったかを分かりやすく解説していきます。
 
本文~はじめに~より

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