心書 Vol. 525「意識」
高校時代、コンビニでバイトしていた。
辞めた後も自動ドアが開くと、条件反射のように「いらっしゃいませ」と言いそうになったことがある。
少し前に百貨店の催事で、そばの名店が出店していて並んだ。そば単品から、野菜の天ぷら•海老天入り盛り合わせといくつかパターンがあり、各々好みを頼んでいるのに、すぐ後ろのおばさん二人は天ぷらがあるなんて分からなかったと言い、後から追加していた。二人は知り合いではないはずなのに、あなたがそば単品と注文したから私もそうしたとお互いに言い合っている。