高額納税者のお金、本当は誰が稼いだもの?

高額納税者から、低所得の人は税金納めてないのに補助があってずるい、という話を聞くことがある。しかし低所得の人は「搾取」される形ですでに納税してる。地主が小作人から小作料を搾り取り、それで納税していながら「俺だけ納税」と言ってるのと同じ構造。

大切なのは納税額ではなく、労働を提供しているかどうか。高額納税者は上手に「搾取」し、お金を集めるのに長けているかもしれないが、働いているとは限らない。世の中に果たして貢献してるとは限らない。貢献してるのは労働を提供してる低所得者であり、高額納税者はそれに寄生してるだけかも。

私は、労働の種類に関わらず、一定の収入が支払われてしかるべきだと考えている。高額所得者がお金の集まりやすい構造にたまたま位置するだけで低所得者を見下すのはおかしいし、傲慢に過ぎると思う。低所得者の人達は労働力を提供しているだけで立派に納税してるようなものだと考えるべきだと思う。

不幸にして働くことができない人は一定数出る。その人たちも生きていけるよう社会を設計することで、その家族の人達は社会に労働を提供することができる。税金は、多くの人が気持ちよく労働参加できるようにするための仕組みに利用されるもの。低所得過ぎて生活が苦しい人に補助があるのはそのため。

納税額の大きさが社会への貢献度の大きさだ、と考えるのはちと考えもの。それで納税額の小さい人を見下すのは完全に間違ってる。それだと、搾取して納税してる人間が何えらそうに、と叩かれるリスクがあるから、やめた方がよい。

雇用をできるだけ増やし、働く人達に敬意を払う経営者も数多い。そういう経営者を私は尊敬する。そうした経営者が増え続ける社会であってほしい。高所得者がいても私は構わないと思う。しかし、低所得者を見下す発言をするのは、何か勘違いしておられると私は考える。

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