#みの編マフィア小説 【第10夜】”食”それは全ての始まり
定例会から数日後。
メンバー行きつけの大衆食堂 「箕輪食堂」で、ため息をつく大男がいた。
ブタゴリラだ。
「なぁ、忌々…おれぁよう…」
かなり飲んでいるのか、舌が回っていない。
「あーもう、さっきから何度も聞いたよ!女と肉が食いてぇんだろ!?」
うんざりした顔で相槌を打つのは、この食堂の店主、王忌々。
名前の通り、忌々しい存在感を放つ男だ。
「久しぶりに来たと思ったら、随分とナヨナヨしくなってるじゃねえか。」
「うるせぇーぃ!!!おれぁよう…おれぁよう…」
「…だめだこりゃ。」
忌々が呆れてため息をついた時。
カランコロン…
食堂のドアが開く音がした。
「へいらっしゃい!…ってお前…!!!」
キュインキュイン…カンカン…
ナイフとフォークを打ち鳴らしながら、男がゆっくりと歩いて来た。
「…美女の香りがするなぁ…?俺も混ぜろよ。」
歯車が…静かに動き出す。
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