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投球フォーム不良の講師をしてきました

先日、投球フォーム不良による肘・肩の障害について講師をしてきました。
参加者は医師・看護師・栄養士・柔道整復師・鍼灸師などです。
一部紹介します。

投球時に肘・肩にかかる負担

125kmの球を投げた際に肩・肘に合わせて約85kg
135kmだと約100kgの負荷がかかるといわれます。
この後のデータはありませんでしたが、もし10km急速が上がるごとに
約15kgの負荷が追加された場合
 145km 115kg
 155km 130kg
 165km 145kg
かかる事になります。

投球時に肘にかかる外反トルク

肘への外反トルク
 成人で約64Nm
 小学生で約28Nm
かかるそうです!

肘の内側靭帯の強度19~34Nmといわれています。
成人で約64Nmもの負荷がかかっていますが、骨・関節包・筋肉などの組織で負担を分担し靭帯にかかる負担を半分までに減らしてくれいるそうです。
ただ半分といっても32Nmほどの破断するほどのストレスがかかっています!
140kmの投球で32Nmの負担がかかるといわれています。
そのため140km以上の球を投げる選手は常に靭帯を損傷させていることになります!そのため1試合を投げた後は靭帯の回復のために4・5日の投球しない日や1日の投球を制限して靭帯への損傷を少なくする必要があります!

日本人投手がメジャーに行くと肘を壊してしまうのが投球間隔が短いことや長距離の移動で身体を休めれない海外選手に比べて筋肉量が少なく靭帯への負荷を減らせてないなどの原因があるかもしれません!

投球フォーム不良だとかかる負担が倍になる?

フォーム不良により肘にかかる負担の数値は最大120Nmほどかかるそうです。筋や靭帯で半分になったとしても内側の靭帯には60Nmほどの負荷がかかる計算です                  
小学生だと大人の半分の負担だとしても内側靭帯に30Nmほどの負荷がかかっている計算になります
大人の破断強度が34Nmなのに小学生が30Nmもの負担が内側靭帯にかかっているとなるとどうなるか?
 小学生で約28Nmの負荷がかかるが筋やその周りの組織により半分になり約14Nmの負荷がかかる事になる!30Nmということは約倍の負荷がかかっていることになる!

フォーム不良なぜに肘に負担が増えるのか

肘が下がると肩の外旋可動域が少なくなります。
すると投球時に肩の外旋が出来ない分、それを補うために肘の外反が強くなります!
肘の外反が強くなるということは内側靭帯の牽引のストレスが強くなり外側の圧縮ストレスが強くなります!

前半はこのような内容に姿勢の問題や身体の可動域不足の影響によるフォームへの影響を伝えました。
後半はフォーム不良の種類やポイントを説明して実際の動画や画像を見ながらの説明や指導のポイントを説明しました!

今回、講師をしていて参加者から肩の動きについての質問が多くて参加者の皆さんと盛り上がりました。
投球時 肩の最大外旋時は約145度するそうです。しかし肩関節だけが回旋しているのではなく肩関節107度 胸椎10度 肩甲骨23度の複合的な動きがあり胸郭からもっというと腰椎や股関節や骨盤の動きを診ないといけなく野球ではなく水泳や体操・バレーボールなどの肩の動きについても参加者の方と盛り上がりました!
投球フォームの指導の仕方については選手によって違い、要領よくできる選手と不器用な選手がいてまた関節の可動域なども診ていかないといけないために今回の勉強会ではなかなか伝える事が難しかったです!
機会があれば実際に現場で指導している様子を見せながら講師ができるといいです。


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