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投球時フォーム不良は力のロスが多い 2

前回の続きです

おさらいですが、投球に大切なことは十分な加速距離を確保することだと書きました。投球フォーム不良は加速距離を短くすることを前回動画を使いながら説明しました。
今回は残りの肩の入れ替えと股関節の硬さによる影響を書いてきます。

肩の入れ替え

肩の入れ替えとはトップ時とリリース後に左右の肩の位置が入れ替わていることです。しっかりとした腕の振り切りとグローブの引きが必要になります。肩の入れ替えができているということは上体や股関節の回転運動が十分にできているということです。

注目点はトップを作った上体がほぼ真横を向いた状態からフォロースルー後に背中が見えるくらい上体が回転してるところです。
トップ→フォロースルーで両肩が180度入れ替わっていることに注目してください。

トップからフォロースルー

いれかえ

いれかえ2

両肩が180度入れ替わっているのがわかると思います。
次に十分な回転運動がおこなわれていないものです
こんな感じ↓

注目点はフォロースルー時に上体が正面を向いている事です。そのためトップ→フォロースルー時に回転運動が不足しているために両肩の入れ替えがおこなわれていません。
こんな感じ↓

入れ替え ×

加速距離から考えるとフォロースルーは入らないんじゃないかと思ってしまうかもしれませんが、肩の入れ替えができていないフォームとリリースが早く(後ろ)になってしまいます。球持ちが悪いとも言います。
入れ替えが十分にできているとリリースが前(球持ちが良い)になります。
そのため入れ替えができていないとリリースが早くなり手から球が離れるのが早くなってしまいます。
ちなみに、両肩の入れ替えができていないということは股関節の回転が十分にできていない事がわかります。
肩の入れ替えができない選手は技術的な問題も多く意外と腕をちゃんと振り切りなさいと指導すると良くなることも多いです。他にも肘の引きや使い方を意識させたり、振り切った手が左の肩甲骨を叩くまで振りなさいと指導することもあります。
野手・特に内野手はスナップスローで上体だけや肩から先で投げる癖がついて股関節や上体を使わない選手が多いです。
他に股関節が硬くて股関節の回転運動が十分にできずに肩の入れ替えができない選手がいます。
左股関節に注目してください。フォロースルー時にはしっかりと左の股関節と骨盤が回転しています。左の股関節が内旋位になり骨盤の右側が前に移動しているのがわかります
こんな感じ↓

いれかえ2 2

次に下の画像ですが、左の股関節と骨盤の回転があまりおこなわれていません。左の股関節が内旋せずに骨盤の右側が前に出てきていません。

入れ替え ×2

多くの場合、股関節が硬いために屈曲・内旋制限があるために股関節と骨盤の回転運動が十分にできないために肩の入れ替えを十分にすることができません。他にも左の股関節に荷重を乗せる事ができず、並進運動を回転運動にうまく繋ぐことができなくなります。
股関節が十分な可動域があるかの確認は次の写真のように両足をつけて踵が浮かないように最後までしゃがめるか?
仰向けで股関節を曲げていき膝が胸につくか?この時に反対の足がまがらないこと!
この二つができないと特に投手としてはダメダメです。

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最後にトップを作った際に肘が90度以上屈曲しているかしていないかによる違いを紹介します。
トップを作った際は肘は90度以上曲がっている事が理想です。
加速距離を考えると90度以上曲がっていた方が軌道が螺旋になり加速距離が長くなります。
こんな感じ↓

スロー

連続写真↓

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次に90度以上曲がってないもの

スロー

連続写真↓

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二つのフォームをみたらどちらが加速距離を確保できているかわかると思います。90度以上曲がっていないと他にも弊害があるのですが今回は説明しません。
今回フォーム不良が力のロスが多いと紹介させていただきましたが、言い方を変えると力のをうまく伝えられていない・十分に体をつかえていないとも言えます。
一度自分のフォームを撮影して見直してみてもいいかもしれません



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