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鍼灸業界に対しての私の考え

若い鍼灸師の中にもブランディングを考える人が増えた。
それはキャリアとして非常に大切であり鍼灸全体の底上げにも繋がるものだ。
しかし、惜しむらくは業種ブランディングには至らないところにある。
若い鍼灸師が影響を受けてる人物達はほぼビジネスマンが多い、その人達は職種に囚われてないから自由な発想とマインドで好きなことをしながら好きな話が出来る。

我々は違う。
我々は医療従事者の国家資格者だ。

恩恵も受けながら、その実多くの縛りの中にもいる。

安定の代わりに規則に生きねばならない。
そんな中でも鍼灸は深刻だ。
縛りの割に恩恵は乏しい。

それは単に地盤である業界団体の力が無いから個人のブランディングを上げてもいずれ頭打ちになることを意味する。
努力をして仕上がってる若い鍼灸師を何人も知っているが収入は低い。
努力が足りてないと言う人もいるが、そもそも努力しても食えない職種となっているのが原因でもある。

努力に見合うだけの結果を創出することが、業種ブランディングの本質だ。
鍼灸という存在は知名度に関して言えば日本において1500年の実績がある。

しかし、新陳代謝が非常に悪くネガティブイメージが先行しててそのままだ。
払拭するため外身を変えたりなどするも、外見に鍼灸師自身も影響を受けて現状では治療家としての鍼灸師が減り、サービス業としての鍼灸師が増える、本質の変質というちょっと取り返しがつかない問題になっている。

 品質とスペックの低下だ。
もはや個人や企業のブランディングでどうにかなる問題では無い。

では、業種ブランディングをどう進めていけば良いか?
私の今の答えは業界団体の組織改革で、柱は資金力、組織力、政治力の三つが重要と感じている。

まず一つ目は資金力。
そのままの意味で、鍼灸業界団体にはお金が無い。
お金が無い理由として、業団への鍼灸師の加入率の低さがある。
会費が資金の中心で、他にはセミナーなどの参加料などもある。
だから、会員数を増やせば資金難も解決との考えに至りがちだが、
私が思うに、資金力があるから会員も増えるのではないか?
将来性の乏しい組織に投資してくれる人達は少ない。
鍼灸師からお金を集めるのではなく
外側から鍼灸の看板で資金を集めるのだ。
産業鍼灸師というジャンルを作り出し、企業へと働きかける。
実際に進めており持続性のある事業として資金難を解消する。

二つ目は組織力。
会員数が少ないゆえ人手不足も起きているが問題はそこじゃない。
組織として人材を確保した後の道筋が無い。人を育て、人を配置し、活躍させる場が無い。
だから意欲ある人材が入ってきてもただ意味も無く会費を払い続けるだけ。
受け止める側は余所者と捉えるか、無駄な謙遜で関わりを薄めるか。
新規入会者のための仕事を創出すべきである。
業界のためになると感じさせる意義あることを定期的に与え、段階を作り、自信を持たせ社会性を得てもらい、次の導き手になってもらう正のスパイラルこそが組織力を高めるだろう。

三つ目は政治力。
鍼灸マッサージの周辺状況は無資格マッサージを筆頭に非常に悪い。
個人の義憤どころか、業団の働きかけさえを意味がない。
自院の周りの無法状態に多くの鍼灸マッサージ師の嘆きを絶えず聞く。
これは一重に鍼灸業界の政治力の無さにある。

衛藤 晟一参議院議員の事をどれほどの鍼灸師は知っているだろうか?
鍼灸マッサージを考える国会議員の会を知っているだろうか?
衛藤議員は鍼灸マッサージにおける与党の実務上のトップと言える。
業界の問題は衛藤議員を通して解決する。
しかし、この事実を知っている鍼灸師はアンケート取った際、20%にも満たない。

まずは多くの鍼灸師に政治への関心持ってもらうため鍼灸政治連盟の活動を活性化させる必要がある。
業団が何もしてないと感じる鍼灸師が多いなら、政治連盟は無しに等しい存在であろう。
残念ながら三つ目は初歩の初歩である周知から初める必要がある。
上記の二つをクリアして初めて本腰を入れられる状況だ。
問題解決には、恥を忍んで言うが私に権限を与えてほしい、話はそれからだ。

以上のことが解決されれば、他の業種におけるスタートラインに立つことが出来るだろう。
長く険し過ぎる道だが、鍼灸こそがこの国、この世界を変えうる事が出来ると信じているなら、この道を疑わず進んで行ってくれることを多くの鍼灸師に望みたい。

鍼灸師の政治に関する理解を共有する為に
有志で集まり政治×鍼灸 zoomというイベント始めました。


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