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読書記録『お父さんのバックドロップ』
中島らもさんという作家さんが以前から気になっていて。「お父さんのバックドロップ」という短編小説を読みました。
あらすじ
下田くんのお父さんは、有名な悪役プロレスラー。頭は金髪、顔は赤白のくま取り…。下田くんはそんなお父さんがイヤでたまらない。子供より子供っぽいお父さんたちの物語。
不器用でカッコ悪い、哀愁たっぷりのお父さんを子ども目線で描いた4つの短篇集。
表題作でもある悪役プロレスラーのお父さんのお話がとても良かったです。
小学生の息子に「勝ち負けのある世界から逃げてるから悪役プロレスラーなんてやってるんじゃないの?」と言われてしまい、一念発起。引退を考える歳でありながら、海外の空手家に挑戦状を叩きつけます。
「カッコ悪いカッコよさ」みたいなものって、実はありますよね。不器用でダサいからこその、スマートな人には決して出せないカッコよさ。
タイパとかコスパとか言ってるうちは絶対に出せないそんなカッコよさが、ふんだんに描かれててとてもほっこりしました。
小説でありながら、ところどころ挿絵も入ってて、小説と絵本の間くらいのライトさ。
読書からしばらく離れてる人には、とっても読みやすい作品なので、初夏の読書に是非。
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