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審判員の仕事

皆さん誰もがご存知の通り、審判員はプレイに対しての判定をします。
アウトかセーフか
ストライクかボールか
ファウルかフェアか
インフィールドフライかそうではないか
走塁妨害か守備妨害か
数えたらキリがないのでこの辺にしておきますが、
これ以外にも重要な仕事があります。

揉め事が発生しても、アマチュア野球なのでプロ野球のように大事にはなりませんし、スポーツ新聞で報道されることもないでしょう(笑)
ですが、大きな大会など、特に僅差の試合だと選手や監督から異議を唱えられることは時々あります。

審判の大きな仕事として、判定の他に「試合を円滑に進める」という大義があります。
試合時間がかかり過ぎれば注意を受けたりもします。
そのために攻守交替を早くするようにベンチ付近へ行って守備する選手に声をかけたり、支度にモタモタしている選手には速やかに支度や準備をするよに指導したりもします。

選手や監督さんが異議や抗議のために使う時間も試合時間の中に含まれることなので、「試合を円滑に進める」 という意味では時間をかけてばかりもいられません。
こんな時に必要なスキルとして、
・野球規則を熟知しておく
・毅然とした態度で応対する、曖昧な答え方をしない
・即座に4審で確認をして審判の方に誤りがあるのであれば速やかに判定を
    訂正する
こんなことが必要かなと思います。

この中でも野球規則に関してだけは、態度とか意思だけではどうすることもできません。
抗議された内容に対して、野球規則の中身を理解した上で、どの規則を適用したのか、その理由は何なのかを迅速且つ正確に説明して納得させることで試合再開を早めることができます。
※審判は抗議に対して事細かに説明しなければいけない義務はありません。
そのためには日頃から野球規則や判定の事例などに目を通して知識を学んでおく必要があります。
※プロ野球の審判員も野球規則は常時携帯して、繰り返し読んでいるそうです。

ここからがこの記事の本題です。

我々アマチュアの審判員が受け持つ試合もアマチュア野球です。
監督さんもコーチの人も、高校野球や大学野球などで長く野球をやってきた人は多いです。
社会人野球もそうです。
小学校、中学&高校、大学社会人、年数にしたら15年以上、或いはもっと長く野球をやってきた選手だっています。

そんな中でも、実は野球規則の細かなところを知らないとか、昔知っていたけど忘れてしまったとか、
そういう人もいるのです。
そのような人達に対して審判は、「指導をする」という立場でもあります。
ですので、長く野球を現役でプレイしていた人以上に野球規則に精通している必要があります。
試合中のマナーも心得ていなければなりません。

野球を観戦する人、友達や家族の試合を応援に行く人、殆どの一般の人は
審判員は判定をする人だと思っています。
確かに審判は脇役で目立たない存在ですし、目立ってはいけない立場です。
日頃は感謝されもせず存在すら忘れられがちですが、ひとたび微妙な判定の瞬間だけは脚光を浴び、怪しいとなると批判の的にされてしまいます。

ところがどっこいです。
前述のように審判員というのは、人から見えないところで、人の知らないところでプレッシャーを受け、勉強もし続け、家に帰れば鏡の前でジェスチャーの練習をし、コールの瞬間の姿勢を確認し、夏の暑い中で大量の汗を流し倒れそうな時もあり、なんの報酬もなく交通費さえ自腹でも審判をしています。
それでも審判員を続けています。

もしこの記事の読者の方が、野球を観戦する機会があったら、
もし皆さんのお友達やご家族が野球を観に行く、応援に行くという時には
ほんの一瞬でも、「審判員の仕事」を思い出してもらえたら嬉しいです。

今日はこここまで♬


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