審判オヤジ

いつの間にか野球の審判をすることが趣味になってしまいました。 高校野球の練習試合、社会…

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いつの間にか野球の審判をすることが趣味になってしまいました。 高校野球の練習試合、社会人野球で審判をする機会も増えました。 ツイッターも始めました ⇒ @OyajiShinpan

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最近の記事

アウト?セーフ?

自分が審判員をしているつもりで考えてみてもらえればと思います。 早速本題に入りましょう。 ◆ 走者が一塁踏んでないんだけど? あなたはこの試合の一塁審判です。 打者はボテボテの内野ゴロを打ち、一塁へ猛ダッシュしてきます。 野手はと言えば、打球がボテボテなので思い切り前進してボールを拾い懸命に一塁へ送球します。 野手からの一塁への送球が一塁に届く前に打者は一塁を駆け抜けました。 しかし、この走者は一塁ベースを跨ぐように駆け抜けたので一塁ベースに触れていませんが、駆け抜けた

    • 審判は石ころ?マジ?

      久し振りに記事を更新します。 今回は良く聞くことのある 「審判は石ころ」 の真偽についてです。 結論から言えば審判は人間です(笑) 状況によって石ころと同じ扱いをする 場合もないわけではありませんが、打球があたった場合はそうではありません。 野球規則 5.06(c) ボールデッドの (6) ではこのように規定しています。 内野手(投手を含む)に触れていないフェアボールがフェア地域で走者または審判員に触れた場合、あるいは内野手(投手を除く)を通過していないフェアボールが、審

      • たまには愚痴を言いたいー自分のスタイル

        全国組織の某連盟の影響は大きくて 審判員が自分のスタイルで審判をすることを否定されがちなんです 僕は自分のスタイルができつつあって 基本動作、基本姿勢は完璧とは言いませんが 判定に影響を及ぼすような自己流の審判はしていないつもりだし 審判員の誰からも 僕の審判のやり方について異を唱える人もいませんし 最近は指摘をさえることもなくなったので 基本的なところはクリアできているのだろうと 自己評価しています そうなってくると 『自分のスタイル』を持ちたくなります 例えば、 凄く

        • けんせい球を他の塁へ転送

          以前、僕が三塁審判をしている試合での事です。 走者二三塁のときです。 ピッチャーが軸足をプレートから外して三塁へ送球しました。 いわゆるけん制球です。 ところが、このボールを捕った三塁手は三塁走者には目もくれず、 捕球するなり二塁へ転送しました。 たまたま二塁はセーフだったので僕は特段何もしませんでしたが、 試合後、そのときに守備をしていたチームの監督やコーチにルールの説明をしに行きました。 『塁の走者をアウトにする意思がない送球はその時点でボークであり、  さらにそれ

        アウト?セーフ?

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        • 守備全般
          3本
        • 野球規則の細かいところ
          1本
        • 審判員の仕事
          3本
        • 投手のルール
          4本
        • 打者のルール
          1本

        記事

          ボークの適用・少し厳しくしました

          学童野球・少年野球では、投手がこの動作をした場合でも、どの審判も ボーク判定をしていないようです。 知ってか知らずかわかりませんが、見逃されているし、これをボークと判定する審判を僕は見たことはありません。 僕はボーク判定をするべきだと思っていたので、そのように完全に方針を変えました。 実際、守備側チームの監督さんには 『何がボークだったのか?』 と確認を求められましたが、今まで同じ送球動作で誰もボークを宣告する人がいなかったので、そのまま 『これで何も問題ない』 そう思われ

          ボークの適用・少し厳しくしました

          投手の指導に思うことがありまして

          野球関係者の皆様お疲れ様です。 僕の書き物はさほど人気でもないので、もしかしたら誰も読んでくれることはないかもしれませんが・・・ でも、もし一人でも気にしてもらえる人がいたら嬉しいなと思い 少々厚かましいかもしれませんがお願いごとを書かせてもらおうと思いました。 僕が審判をしているときというのは、『投手のお作法』がよろしくないケースが非常に多くて、 A) 野球規則に抵触している B)必ずしも野球規則に反していないとしても紛らわしい C) 野球規則に反していないかもしれない

          投手の指導に思うことがありまして

          球審の見せ場・タイムプレイ

          これは時々発生するプレイですが、得点が絡むプレイですので、見落としたりすると揉める原因にもなりかねませんが、きっちりできていると、 「あの審判ちゃんと見てるぞぉ」 と言う、ある意味で見せ場でもあります。 走者が本塁を踏むタイミング或いはその前後で第三アウトが成立する場合があります。 この場合、皆さんご存知の通り、第三アウトが「打者アウト」か 「フォースアウト」であれば走者が本塁を踏むより前でも後でも 得点にはなりません。 タイムプレイとは? しかし、この第三アウトがこの

          球審の見せ場・タイムプレイ

          僕はグラウンドを走ります!

          プロ・アマを問わず 野球選手というのはグラウンドを走るものです ベンチから守備につく時には守備位置まで走ります 攻撃側が3アウトになってベンチへ戻る時も走ります 審判は限られた試合時間の中で円滑に試合が進むように 選手達を後押しする役割も担っています だからグラウンドを歩いている選手がいると 『さぁ、走って行こう!』 と声掛けもします 基本的に選手は全力プレイなのです ということは 審判こそ全力プレイで試合に臨むのです だから僕はグラウンドでは走ります 62才だからといって

          僕はグラウンドを走ります!

          誤解されているストライク

          さて、遂にきました、野球でも最もジャッジする回数の多い投球判定です。 僕の想像ですが、多くの人がストライクゾーンを平面だと思っていないでしょうか? この記事では、打者が投球に対してバットを出さなかった時、球審は何を見てストライク判定をするのかについてお話したいと思います。 ストライクゾーンは立方体 最近はメジャーの試合の様子を映像で見ると、ホームベース上に四角が表示されています。 多くの人は、「ボールがここを通過すればストライク」 、「通過しなければボール」 と思われてい

          誤解されているストライク

          【用語解説】オブストラクション

          初めて用語解説をするんじゃないかと思います。 この記事では「オブストラクション」についてです。 元々は英語の obstruction をカタカナにしたもので、意味は邪魔するとか障害物、妨害と言った意味があります。 もうお気づきですね。 これは走塁妨害のことです。 これだけだと解説にも何にもならないので、もう一段掘り下げてみましょう。 プレイ中に走塁妨害が発生すると、それを確認した審判は妨害をした選手に対して(指さしながら)「オブストラクション」を宣告します。 しかし、

          【用語解説】オブストラクション

          審判は何故アイブラックしない?

          僕の読者さんからアイブラックのことでコメントをもらいました。 僕は審判をする時にアイブラックをしたことがあるかという感じの質問もありましたが、審判なのであブラックはしませんね。 多分皆さんも ↓↓↓ こんなのは見かけたことがあるんじゃないでしょうか。 そうなんです。 選手はアイブラックをするのに、審判は誰一人アイブラックをしません。 何故なんでしょう? 同じグラウンドにいるのだからアイブラックしないと見えにくいのでは? そういう疑問があってもおかしくないですよね。 では

          審判は何故アイブラックしない?

          失敗こそが財産です

          なんだか凄い大袈裟なタイトルになっちまいました(笑) この年齢まで生きてきて思うのは、失敗こそ学びであり、失敗こそ財産。 失敗をする、間違いをすることで学び、経験から学んだことは 次のステップで活かすことができます。 裏返せば、失敗しなければ学ぶこともない。 そう言って過言ではありません。 大きな怪我や命に関わるような失敗も間違いもあっては困りますが、 そうでなければ過ちというのは財産だと思っています。 実は、審判をしているとそれをもっとあからさまに、 はっきりと切実に

          失敗こそが財産です

          六壱のnote

          野球とはあんまり関係ないですが、六壱の note 記事が増えました。 もし良かったら覗いてみてください。

          僕の審判道具お見せします

          これから審判やってみようかな・・・ どんなものが必要なんだろう? そんな風に少しでも野球の審判に興味をお持ちの方に、 もしも参考になるならと、僕が普段使っている審判道具を お見せしたいと思いました。 球審用マスク まずはマスクです。下に写真を貼っています。 左上は硬式用で、他の2つは軟式用です。 実は全部で4つのマスクを持っているのですが、写真には3つだけ写しました。 何故4つも持っているのかというと、理由はいくつかあります ・10年くらい前に買った軟式用が古くなったこ

          僕の審判道具お見せします

          アピールプレイ(その2)

          アピールプレイその1では、どんなプレイをアピールプレイとしているのか、また、選手はどのようにアピールするのかを中心に書きました。 この記事ではどちらかというと審判目線で、何をしなければいけないか、 何に注意しなければいけないかを解説します。 【守備側からアピールされたら】・何についてのアピールなのかを確認 これは野球規則 5.09(c)【注4】で規定されています。 野手からアピールがあった時、審判は ・何についてのアピールなのか ・どの走者を対象にしているのか この2つを

          アピールプレイ(その2)

          アピールプレイ(その1)

          アピールプレイに関してはとっても量が多いだけでなく、 複雑でわかりにくいことだらけなのではないかと思います。 そこで、いくつかのシリーズで記事にしますので、興味ある方は是非 全回を読んでみていただければと思います。 【アピールプレイとは?】● 勘違いがないように これもけっこう勘違いをしている人が多いプレイで、 例えばですが、 野手が走者にタッグした時に「アウト アウト!」 と審判に対してアピールする・・・とか、 投球がバッターにスレスレのところを通ると 「当たった当た

          アピールプレイ(その1)