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「エルフパーティ」の考察|「カルドハイム」スタンダード注目のデッキ2


エルフパーティって?

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エルフパーティは『カルドハイム』で登場した「エルフの洗練者」等を主軸に置いたエルフ部族デッキに、『ゼンディカーの夜明け』で登場した「切望の報奨」等のパーティギミックを追加したデッキ。

エルフデッキの例に漏れず、軽量クリーチャーやエルフトークンを大量に横並べして面で殴るのが主な動きとなる。

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クリーチャー単体のサイズは小粒なので、アグロに攻めるよりも盤面を固めて一気にライフを削り取るミッドレンジ型の構築となる想定。最終的には「梢の戦術家」や「ヘラルド、エルフを統一する」「野生語りの帰還」などで全体強化をしたり、「切望の報奨」でサーチした大型クリーチャーやPWを着地させて勝利につなげる。

パーティギミックの採用について

パーティを使うメリット

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まず、パーティを使うメリットは、前述した「切望の報奨」の存在が大きい。また、色は増えるが「鼓動盗み、ザグラス」の全体接死付与も回避能力を持たないエルフの横展開と非常に相性が良い。

特に、切望の報奨についてはパーティが4体揃っている場合、黒1マナでライブラリーから好きなカードをサーチしつつ、4マナ以下の呪文を踏み倒す事ができる。サーチ対象はCMCの制限が無いため、上記のザグラスや1枚だけ入れたフィニッシャーを持ってくる事ができる。

また、除去「命取りの協力」も1~2マナで撃てれば非常に強力。制限無しにクリーチャーやプレインズウォーカーをインスタントタイミングで破壊できるので、十分活躍してくれそう。アグロに対してやや厳しい環境になると見て、PWが増えそうなのも追い風か。

パーティ要員は?

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現時点でパーティ要員として使えるエルフで得に期待できるのは上記の6枚。どれもテンポよく展開できれば4T目にはフルパーティとなる。妨害は当然飛んでくるだろうが、ETBで仕事を終える「古牙の信奉者」や「仮面の蛮人」は場に長く残りそう。除去が向きやすい「エルフの戦練者」もトークンを生成できていれば戦士を場に残す事ができるのもポイント。

また、多相2体や「タジュールの模範」と、エルフかつなんでもパーティ要員となるカードも多く、フルパーティを揃えるのは特別厳しくもなさそうだ。

アドバンテージ源を考えよう

エルフデッキはテンポよくクリーチャーを展開する都合、手札の消費が激しくなる事は想定しなければならない。展開を止めずに手札を補充する手段は出来るだけ多く採用したいところ。

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まず、「スケムファーの王、ヘラルド」は、3/2威迫のエルフ・戦士を展開しつつ、かなり高確率で1枚カードを手札に加えられる。伝説なので4枚積むのは難しいが、回避能力付きで序盤に1~2回攻撃できそうな優秀なクリーチャーだ。

「領海渡り」は、エルフかつパーティのワイルドカードなのに加えて、自由にタイミングでデッキトップを見てエルフクリーチャーを唱えることができる。タフネス3と「砕骨の巨人」で処理されないサイズに加え、うまくいけば2枚3枚とアドバンテージを得られる。マナシンボルの縛りも軽いのが嬉しいところ。

「タイヴァー・ケル」はエルフに「T:黒マナを生成」を不可できるプレインズウォーカー。うまく展開できていれば大幅なマナ加速となる。毎ターンエルフ・戦士トークンを生み出せる点も継続的なアドバンテージにつながる。4マナで「切望の報奨」からタダ出しできるのもポイント。うまく奥義を発動できれば手札の枚数に関してはほぼ心配する必要は無くなるだろう。

その他のドロー手段としては「秘密を知る者、トスキ」や「スケムファーの報復者」「野生語りの帰還」などもある。トスキはコントロール対策として十全に活躍してくれそうなので、1枚採用は大いに有り得るだろう。報復者は通常のエルフデッキなら良いが、パーティ部族を持たないのが懸念点。

妨害・守る手段を考える

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トークンが大量に横並びする都合、全体除去に対して非常に弱くなってしまう。「ドゥームスカール」などの全体破壊はもちろん、1体1体のタフネスも低いため、「嵐の怒り」などの範囲ダメージにも弱いのが懸念点。

一方で、点数でみたマナコストは偶数と奇数でバラバラ、かつプレインズウォーカーも採用されているなど、「絶滅の契機」で除去仕切られるケースは少なそうなのは好印象。

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もっとも手軽に全除去への耐性を得られるのは「英雄的介入」になるだろう。呪禁も得られるので、コントロール奪取などの単体対象の厄介な効果も弾けるのが強み。コンバットトリックとして使っても、土地破壊への対策に使っても良い。ただし、盤面が整っている時しか強くないため、採用枚数は慎重になる必要があるだろう。

死んでもトークンとなって帰ってくる「悪夢の番人」を使ってみるのも良いだろう。不足しそうな飛行戦力である事も利点。もっとも、これが立っている時に全除去を使われるケースは稀だと思うが。

他のアプローチとしては、「脱出」持ちで全除去の被害を減らすというもの。ポルクラノスはやや大ぶりだが、飛行除去としても使える分サイドカードとして十分に選択される可能性があるだろう。脱出時にEtBで4/4天使を倒せるのがポイントだ。

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こちらが使う除去手段は数多いが、基本的には新英雄譚の「古き神々への拘束」を使いたい。インスタント除去が欲しければ「命取りの協力」、接死を活かせる「強行突破」など。コンバットトリックとしても除去耐性としても使える「蛇皮のヴェール」も採用を検討できる。

範囲除去としては、一定以下のCMCのパーマネントを追放できる「領界喰らい、サルーフ」や対飛行の全除去「ナイレアの介入」に淡い期待を持ちたい。特にサルーフは、自分のトークンが漏れなく巻き込まれる点は懸念だが、かなりのリセット力を持っているため、採用を検討しても良さそうだ。(自分で使うより相手に使われる機会のほうが多そうだが…)

勝つための手段を考える

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「エルフを横展開して強化する」だけでは心許ないので、サブプランとして単体で勝つためのフィニッシャーも用意したい。候補としては「長老ガーガロス」に加えて、「巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス」「戦闘マンモス」などにも期待できる。特にヴォリンクレックスは流行りそうな英雄譚を一方的に咎めるカードである点もポイント。こちらの+1/+1カウンター系とも噛み合うほか、タイヴァーケルを着地させ即奥義が撃てるようになる強力なカード。伝説で複数枚の採用をしづらいが「切望の報奨」でサーチできる事でケアできる。

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さらに盤石な勝ちの盤面を作りたいならタイヴァー以外のプレインズウォーカーを1~2枚採用するのも良いだろう。小粒クリーチャーが並ぶ戦術は「解き放たれた者、ガラク」のプラス能力や「呪われた狩人、ガラク」の奥義と相性がよい。

「怪物の代言者、ビビアン」は擬似的なドローソースとして活躍する他、3マナのクリーチャーから「エルフの洗練者」を出し、トークン生成効果まで誘発させられる。そうでなくとも、毎ターン到達のブロッカーを出せるのは中々強力。サーチが絡むため、パーティギミックと相性が良いのも嬉しい点だ。

ただし、コントロールデッキではないため、盤面を取り切るのは中々難しそう。プレインズウォーカーに過度な信頼もできないだろう。

 現時点の想定デッキリスト

ゴルガリパーティエルフ型

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サイドボードやジャンド型のパーティエルフについてについては後日追記するかもしれない。

記事本文は無料公開とし、ここで終了とします。あとがき(読む必要は無いです)だけ有料分にしておくので、面白かったと思った方は100円のお布施してくれると嬉しいですm(_ _)m

また、同じくカルドハイムのスタンダードデッキ「スゥルタイ氷雪世界樹」についても記事を書いてあるので、まだの方は良ければ是非ご覧ください。

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