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”ブロールが面白い”という話【MTG】

皆さんがマジックで好きな遊び方は何でしょう。流行を見る限りだとモダン、EDH、スタン、リミテッド…などが多く挙げられるでしょう。

しかし、マジックには沢山の遊び方があり、あまり見られない中にも面白いフォーマットが多くあります。この記事で紹介する”ブロール”もその一つです。

※この記事はブロール布教用に作成しているため、全文無料で公開しています。価格設定をしていますが、購入せずとも全て読める旨ご了承ください。

ブロールとは

”ブロール”はM:tGにおけるカジュアルフォーマットの一つで、簡単に説明するとスタンダードのカードプールで遊ぶ統率者戦です。

統率者戦と違う点としては以下が挙げられます。
・デッキ枚数が60枚と少ない
・統率者ダメージの概念が無い
・プレインズウォーカーも統率者に指定可能
・初期ライフが3人以上の時は30点、2人の時は25点

詳しいルールは関連記事を参照してください。

ブロールデッキはコスパ最強!

カードを集めやすく安価で済む
ブロールを勧めたい理由の一つとして、まずコスパの良さを紹介しようと思います。

デッキ枚数が60枚と少なく、スタンダードのカードのみを使うため、カードの入手が簡単かつ値段も安く済みます。スタンダードの新弾を毎回1箱買うような人であれば、家のカード束を漁ればデッキの8~9割が組み上がるお手軽さです。

1種につき1枚、スタンダードプールという2つの制限がある以上、高価なカードの種類も多くなく、どう組んでも他のフォーマットほど高くはなりません。高価なカードをゲットしたは良いものの、4枚は揃えたくないカードを活用できるというのもポイントです。

環境が固まっていないこともあり、多種多様なカードが活躍できるのも魅力の一つです。スタンダードでは使えていないカードも、活躍できる場面は充分にあります。

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▲筆者は10月末に1つめのデッキを組んでから、約3週間で5つに増殖しました。レシピは記事下部に載せているので、よければ参考にしてください。

カードを覚えやすく初心者でも遊びやすい

カードプールが限定的で分かりやすい点は初心者にオススメできる大きな要素です。カード種類が膨大にある統率者戦では”わからん殺し”される機会が多く、カード知識の少ない初心者には少し勧めづらい面もあります。ブロールの場合、特にMTGアリーナやプレリリースなどで始めたという人にとっては、馴染みのあるカードを多く使うためとても参入しやすいです。

またMTGアリーナでは2人ブロール戦を遊べるモードが常設されており、手軽に調整できるのも利点です。デッキを組む際にフィルター機能が使えるため、使えるカード、相性の良いカードを探す手間も少なく済みます。

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”高度なフィルター”から右上フォーマットを”ブロール”、中央の”スタンダード”にチェックしてカードを絞り込むのがオススメです。

統率者戦と比べてライフを削り合う戦いに

コンボが少なくコンバット主体になる

スタンダードプールである都合、無限コンボを勝ち筋に置いたデッキは少なく、お互いにライフを削り合うコンバット主体の環境になります。
また、ロングゲームになりやすいこともあり、高マナ域のパワフルな生物が活躍しやすいようです。

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スタンダードでは使いにくい巨大生物が存分に活躍できるため、好きなクリーチャーやプレインズウォーカーがいる人にとっては最高の環境です。

スタンダードでの活躍が少し難しかった「運命の天使」や「アクームの怒り、モラウグ」のようなロマン溢れる効果のカードも活躍できて、とても面白いゲームになります。

ただ、序盤に盤面がガラ空きだと殴られやすくライフが保たないということもあり、低マナ域の便利なクリーチャーも軽視はできません。

多人数戦のおもしろさは健在

ブロールを多人数で遊ぶ場合、統率者戦と同様に戦闘の複雑さやヘイト管理、除去や打ち消しの応酬を楽しむことができます。
参加者全員が統率者という”切り札”を確実に使えるため、盤面が派手になりやすいのもまた面白いところです。

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特に生物が強い環境なので、打ち消しよりも除去カードが多く採用される傾向にあるようです。対戦者全員が相互に除去を打ち合うため、全除去のケアや効率的なリソース補充といった考え方も重要な要素と言えます。強い動きを押し付けるだけでは中々勝てないという、多人数戦ならではの綱渡りのような性質も魅力的です。

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ブロールが抱える問題

とにかく人口が少ない
ブロールが現在抱える問題点としては、とにかく「人がいない」ことが目立ちます。とても面白いフォーマットですが、遊ぶ人がいなくては成り立ちません。非競技フォーマットな事もあって、ショップイベントなどはほぼ有りません。筆者はコミュニティに混ぜて頂いて遊んでいる状況です。

筆者自身もこの問題を少しでも緩和したいと思い、この記事を書いています。記事を読んで少しでも興味を持って頂けると嬉しいです。始めてみたいと思った方は、是非ご友人も誘って遊んでみてください。

カードの入れ替えが激しい

この点については、好きな人と苦手な人で分かれるかと思います。スタンダードと同様に約3ヶ月前後でカードプールが更新され、デッキ内のカードが数枚入れ替わります。デッキを考えて調整する作業は楽しいものですが、自身の遊ぶ頻度と合わないと苦痛になってしまうかもしれません。

同じデッキを細く長く使いたいという人より、新しいカードを沢山使って遊びたいという人に向いたフォーマットです。筆者は少し飽きっぽいので色々使えるブロールは肌に合っていると思っています。

スタン落ちがある

大きな問題としては、スタン落ちの概念になります。デッキ内のパーツが抜ける分には入れ替えれば済む場合も多いですが、統率者自体がローテーションしてしまうとデッキは流石に崩れてしまいます。新たなデッキを組む際はスタンローテーションも見据えて統率者を選択するのがオススメです。

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▲今から組むなら次のローテーションで落ちない「イニストラード:真夜中の狩り」か「イニストラード:真紅の契り」の統率者がオススメです。

期間一杯遊べれば、十分原価償却はできますが、一種の消耗品と割り切れない方には少し厳しい面もあるかもしれません。

妄想ですが、「スタン落ちしたブロールデッキ同士で戦う」ようなルールで遊んでみても面白いかもしれませんね。
(例えば”ELD~AFR”で組んだデッキvs”GRN~M21”で組んだデッキのような? 少し厳しいかな…)

サンプルデッキ集

拙いものですが筆者が作成したデッキレシピを紹介します。実際にプレイして調整しているので、ある程度戦える状態にはなっていると思います。

価格は晴れる屋のデッキ一括購入機能を使用し参考にしています。(11/22現在価格)

値段については、お手持ちのカードを活用したり安いショップを探せばかなり節約できると思います。また、”黄金架のドラゴン”などの高額カードは必ずしも必要な訳ではないため、大幅なコストカットもできると思います。

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このあたりのカードや小道サイクルなどの土地がお高めです。また、氷雪土地が地味に高いため、氷雪デッキは少し値段がかさんでいる印象です。以下のレシピで氷雪マナを使うのは「雪上の血痕」や「不詳の安息地」ぐらいなので、レーデイン対策も兼ねて基本土地に変えて値段を抑えても良いと思います。

統率者:真紅の花嫁、オリヴィア

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統率者オリヴィアの速攻&蘇生で相手のライフを削り切ることを目指すデッキです。比較的雑にクリーチャーを消費できる上、除去も多いため、序盤のライフを守りやすいのが強い点です。

後半には高打点のクリーチャーで素早くライフを削れるほか、オリヴィアでモラウグ蘇生+土地セットのような動きで追加戦闘を得る狙いもあります。

血トークンを使って、蘇生対象の重いクリーチャーを捨てることで実質的にアドバンテージを得られるのもポイントです。ただし墓地追放に非常に弱いため、調子に乗って墓地を肥やしすぎないように注意しましょう。

統率者
1 真紅の花嫁、オリヴィア (VOW) 245
デッキ
1 ヴォルダーレンの末裔、フロリアン (MID) 223
1 目玉の暴君の住処 (AFR) 258
9 冠雪の山 (KHM) 283
8 冠雪の沼 (KHM) 280
1 面汚しの乙女、エインジー (VOW) 231
1 ヘンリカ・ダムナティ (VOW) 119
1 命取りの論争 (AFR) 94
1 ヴォルダーレンの投血士 (VOW) 137
1 オリヴィアの付き人 (VOW) 172
1 ヴォルダーレンの居城 (VOW) 267
1 税血の収穫者 (VOW) 232
1 吸血鬼の復讐 (VOW) 180
1 憑依された峰 (MID) 263
1 西門の主 (AFR) 126
1 雪上の血痕 (KHM) 79
1 ファルケンラスの先祖 (VOW) 111
1 嘘の神、ヴァルキー (KHM) 114
1 パワー・ワード・キル (AFR) 114
1 スカルポートの商人 (AFR) 120
1 魂の粉砕 (ZNR) 127
1 夜鷲のあさり屋 (ZNR) 115
1 バグベアの居住地 (AFR) 254
1 安堵の火葬 (MID) 133
1 激しい恐怖 (KHM) 82
1 ハグラの噛み殺し (ZNR) 106
1 杯に毒 (KHM) 103
1 牙の天稟 (VOW) 113
1 忘却の虚僧 (ZNR) 118
1 荒廃踏みの小道 (KHM) 252
1 イマースタームの捕食者 (KHM) 214
1 隠棲した絵描き、カレイン (AFR) 225
1 血に飢えた敵対者 (MID) 129
1 白熱する議論 (STX) 106
1 黄金架のドラゴン (KHM) 139
1 移り気な放火魔 (VOW) 181
1 髑髏砕きの一撃 (ZNR) 161
1 アガディームの覚醒 (ZNR) 90
1 威圧する吸血鬼 (VOW) 154
1 悪魔の信奉者 (ZNR) 97
1 アクームの怒り、モラウグ (ZNR) 150
1 進化する未開地 (VOW) 263
1 廃墟の地 (THB) 242
1 硫黄のぬかるみ (KHM) 270
1 憑依の航海 (KHM) 98

統率者:星の大魔導師、ヴァドリック

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統率者ヴァドリックを育て、強力なスペルを連打するコンボ色が強めなデッキです。かなり除去が飛んでくるため、序盤は除去でしのぎつつマナが十分伸びてから打ち消しを構えつつヴァドリックを着地させましょう。

主な勝ち筋はスタンダードでもお馴染みの「感電の反復」+「アールンドの天啓」といった追加ターンや、「月の激情」でパワーを大幅に上げ、「弾ける力」で相手プレイヤー達に大ダメージを与えるコンボが挙げられます。

ヘイト管理がかなり重要なため、序盤から目立った動きはしないように注意しましょう。

統率者
1 星の大魔導師、ヴァドリック (MID) 248
デッキ
1 河川滑りの小道 (ZNR) 264
1 本への没頭 (STX) 39
1 環境科学 (STX) 1
1 乱動への突入 (ZNR) 62
1 神託者の広間 (STX) 267
1 マスコット展示会 (STX) 5
1 拡張解剖学 (STX) 2
7 山 (ZNR) 276
1 アールンドの天啓 (KHM) 41
1 創意の熟達 (STX) 44
1 海門修復 (ZNR) 76
8 島 (MID) 381
1 髑髏砕きの一撃 (ZNR) 161
1 爆発的歓迎 (STX) 100
1 月の激情 (MID) 147
1 複数の選択 (STX) 48
1 夜を照らす (MID) 146
1 マグマ・オパス (STX) 203
1 否認 (STA) 18
1 多元宇宙の警告 (KHM) 46
1 予想外の授かり物 (AFR) 164
1 感電の反復 (MID) 224
1 霊波 (MID) 56
1 嵐の捕縛 (MID) 158
1 弾ける力 (STX) 95
1 発見への渇望 (VOW) 85
1 タイライトの聖域 (KHM) 272
1 夜へ (VOW) 163
1 棘平原の危険 (ZNR) 166
1 凍沸の交錯 (STX) 265
1 ヴァラクートの覚醒 (ZNR) 174
1 方程式の求解 (STX) 54
1 カズールの憤怒 (ZNR) 146
1 洗い落とし (VOW) 87
1 中略 (VOW) 83
1 散らかった思考 (VOW) 74
1 削剥 (VOW) 139
1 プリズマリの命令 (STX) 214
1 嵐削りの海岸 (VOW) 265
1 飲み込む潮 (VOW) 53
1 ジュワー島の撹乱 (ZNR) 64
1 才能の試験 (STX) 59
1 突然のひらめき (STX) 116
1 回路切り替え (MID) 54
1 研究の集大成 (STX) 173
1 錬金術師の計略 (VOW) 140

統率者:情け無用のケイヤ

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統率者ケイヤは、除去を内蔵した便利なプレインズウォーカーです。基本的にはケイヤに頼らずに戦う除去コンのような動きをするデッキです。序盤は軽量のクレリックを並べつつ除去を使いながら土地を伸ばしていきましょう。

デッキ内のクリーチャーがクレリックがかなり多めに取っており、「英雄たちの送り火」や「スカイクレイブの秘儀司祭、オラー」、「正義の戦乙女」などのシナジーを狙った構成になっています。

難しい動き方をするデッキではないので、比較的使いやすいデッキになっていると思います。

統率者
1 情け無用のケイヤ (KHM) 218

デッキ
1 スカイクレイブの亡霊 (ZNR) 39
9 冠雪の沼 (KHM) 281
1 野心的な農場労働者 (MID) 2
1 掟綴りの僧侶 (KHM) 7
1 正義の戦乙女 (KHM) 24
1 精鋭呪文縛り (STX) 17
1 目玉の暴君の住処 (AFR) 258
7 冠雪の平地 (KHM) 277
1 忘却の虚僧 (ZNR) 118
1 ドゥームスカール (KHM) 9
1 フロスト・ドラゴンの洞窟 (AFR) 253
1 エメリアの呼び声 (ZNR) 12
1 シュタルンハイムの解放 (KHM) 33
1 血の長の渇き (ZNR) 94
1 村の儀式 (KHM) 117
1 危難の道 (VOW) 124
1 命取りの論争 (AFR) 94
1 冥府の掌握 (MID) 107
1 魂の粉砕 (ZNR) 127
1 招待制 (VOW) 5
1 激しい恐怖 (KHM) 82
1 蜘蛛の女王、ロルス (AFR) 112
1 食肉鉤虐殺事件 (MID) 112
1 陽光昇りの小道 (ZNR) 259
1 消失の詩句 (STX) 244
1 忘却の儀式 (MID) 237
1 シルバークイルの口封じ (STX) 234
1 雪上の血痕 (KHM) 79
1 不詳の安息地 (KHM) 255
1 死霊堤の司祭 (KHM) 104
1 スカルポートの商人 (AFR) 120
1 アガディームの覚醒 (ZNR) 90
1 忘れられた大天使、リーサ (MID) 232
1 スカイクレイブの秘儀司祭、オラー (ZNR) 233
1 光影の交錯 (STX) 272
1 英雄たちの送り火 (KHM) 241
1 無私の象形織り (STX) 157
1 最後の血の長、ドラーナ (ZNR) 98
1 憑依の航海 (KHM) 98
1 光輝の学部長、シャイル (STX) 158
1 スカイクレイブの僧侶 (ZNR) 40
1 光輝王の野心家 (ZNR) 24
1 運命の天使 (ZNR) 2
1 生命の絆の僧侶 (ZNR) 222
1 砕かれた聖域 (VOW) 264

統率者:恐れなき探査者、アキリ

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統率者アキリは、装備品を装備したクリーチャーが攻撃すると1ドローできるアドバンテージを稼ぐ能力を持ったクリーチャーです。
いわゆる装備品テーマで、一見アグロに見えて後半もガッチリと盤面を作れるデッキとなっています。

装備品にスロットを割いている都合、クリーチャーの数がやや少なめになっています。雑に除去されると厳しい展開になるため、序盤は装備品を並べて他の脅威が出るまで大人しくしているのが重要です。

統率者
1 恐れなき探査者、アキリ (ZNR) 220
デッキ
8 山 (MID) 383
1 厚顔の無法者、マグダ (KHM) 142
1 粗暴な聖戦士 (MID) 7
7 平地 (MID) 380
1 スカルドの決戦 (KHM) 229
1 勇敢な姿勢 (VOW) 42
1 ダンシング・ソード (AFR) 8
1 ブーツ・オヴ・スピード (AFR) 133
1 決闘のレイピア (AFR) 140
1 家の焼き払い (MID) 131
1 ブルーノー・バトルハンマー (AFR) 219
1 鍛冶場主、コル (KHM) 220
1 天使火の覚醒 (MID) 209
1 戦闘の神、ハルヴァール (KHM) 15
1 刃の歴史家 (STX) 165
1 古代を継ぐ者、ナヒリ (ZNR) 230
1 アクスガルドの武器庫 (KHM) 250
1 スカイクレイブの大鎚 (ZNR) 27
1 毅然たる一撃 (ZNR) 35
1 ロアホールドの命令 (STX) 199
1 金脈のつるはし (KHM) 239
1 針縁の小道 (ZNR) 263
1 怒静の交錯 (STX) 266
1 招待制 (VOW) 5
1 フロスト・ドラゴンの洞窟 (AFR) 253
1 バグベアの居住地 (AFR) 254
1 黄金架のドラゴン (KHM) 139
1 引き裂き (STX) 225
1 光輝王の野心家 (ZNR) 24
1 コーの刃使い (ZNR) 21
1 スカイクレイブの亡霊 (ZNR) 39
1 秘宝の斧 (ZNR) 248
1 カビーラの叩き伏せ (ZNR) 19
1 セジーリの防護 (ZNR) 37
1 日没の道 (VOW) 266
1 エメリアの呼び声 (ZNR) 12
1 髑髏砕きの一撃 (ZNR) 161
1 チームのペナント (STX) 260
1 ルーンの冠 (KHM) 245
1 速度のルーン (KHM) 148
1 持続のルーン (KHM) 25
1 ルーン鍛えの勇者 (KHM) 26
1 パラディン・クラス (AFR) 29
1 カルガの威嚇者 (ZNR) 145
1 ファイター・クラス (AFR) 222
1 削剥 (VOW) 139

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