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【ぶらり散歩】え!もう?桜満開神社に駆けつけた

嘘みたいに完璧な場所!
昔話の絵本の1ページが何かの拍子にポンッと飛び出して現実になっちゃったみたいな。こぢんまりとしながら、日本の田舎ののどかさと春の麗かさをギュッと濃縮したような空間。

しかし、実は、東京ど真ん中。かつ、冬ど真ん中
品川にほど近い、京急の新馬場駅からわずか徒歩5分でたどり着く桃源郷がここにあった。


荏原神社

「えばら」と読む。
すぐ脇を流れる川から、千と千尋の油屋前にかかっていたような朱色の欄干の橋を渡るとこんなファンタジックな光景が忽然と現れる。

お〜、確かに満開だ!
でも、待って。これ、桜?

今年の開花は3/22頃、満開は3月末頃だという予想をチェックしていたから最初「桜がもう満開」と耳にした時は驚いた。
異常気象だ、ちょっと気の早い奴が先走って咲いてしまったのかと思ったら、やっぱりソメイヨシノとは別物だった。

真っ青な空の下、目に染み込むようなピンクの波がこれでもかと視界に飛び込んでくる。このピンクが実に絶妙な色合い。「可憐」という言葉はこの花のためにあるようなものだ。ソメイヨシノの白が上品な大人の女性だとしたら、こちらはまだあどけなさの残る町娘…そんな対比が思い浮かぶ。とにかく、天真爛漫、元気いっぱい!という感じが清々しい。

この花、確かに桜は桜なのだが、「寒緋桜(かんひざくら)」という種類で、文字通り冬の寒い時期に咲く。ただし、緋色=スカーレットはちょっと言い過ぎで、ご覧の通りもっと柔らかでたおやかな赤みだ。

2月はあまり催事がなく(節分もバレンタインも大した縁がない笑)、ぶらり散歩の行先にもちょっと困るのだが、早めの花見という楽しみを与えてくれた。

鳥居をくぐるとすぐ左脇には、シンボルである「恵比須様(と書いてあった)」が鎮座している。その表情たるや、まさにLOVE & PEACE。平和そのもの、幸せの塊みたいな屈託のない微笑みに心を解されてしまう。

近所の保育園から数人の園児たちが「遊びに」来ていて、黄色い帽子をかぶってキャッキャと駆け回ったりジャレあったりしていて、何これ、平和すぎてなんか怖い笑

デカいレンズのついた本気モードのカメラ女子、御老人に、ウォーキングマダム。そんな観客に囲まれつつ、サラリーマンは一人もいないことに苦笑い。そりゃそうだ、今は平日の午前。普通は会社で仕事している。

ボクはと言えば、むりくり時間をこじ開けて、40分一本勝負で通勤電車を途中下車して来た。ここでいっぱい「良い気」を吸って、今日も一日バリバリ働くのだ。

恵比須様は右手に釣竿、左手に鯛を握っているように、元は漁業の神様だが、商売繁盛の神様でもある。あまり振るわなかった今年度の業績に負い目を感じているから、ここは神頼みしておこう。

チヨチヨというさえずりを奏でながら、忙しく花の蜜を求めて飛び回る薄緑の小鳥がたくさん。メジロだ。何ということだ。春というテーマのもと、完璧な檜舞台に完璧な役者たちが揃っている。ここに突っ立ってボーッとするだけで万事OKになってしまう気がした。


まだ2月も半ば。先日は結構な雪も降り、本当なら極寒に震えていてもおかしくないのに、あろうことか今日は4月の陽気で、まるで春が1日限定で出張に来てくれたような感じだ。

40分あれば十分だろうと思っていたが、嫌々最後は後ろ髪を引かれながら泣く泣く発たねばならなかった。


一足早い春のお知らせはいかがでしたか?
「本番の」花見も楽しみですね。寒暖差に調子が狂いがちなこの頃ですが、体調管理に努めてまた次回、どこからかハッピーなレポートをしたいと思います。

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