物語綴り
煙草を吸い始めた理由は何だっただろう。
あの人に憧れたから?
興味があったから?
なんとなくだったかもしれない。
どれにしたっていいことなんてひとつもない、わかっているけれども止める気がなければきっとこのまま吸い続けるんだろう。
少し寒くなってきた風にあたりながら吸う煙草。
風がやめば身体に纏い付く紫煙。空を見上げればそこには月が。雲がかかったような朧月に見えるそれは、自分の吐いた紫煙が霞ませるのか、はたまた本当に雲がかかっているのか。
短くなったタバコの火を消してそろそろ部屋に入ろう。
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