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デニム単衣の襟をどうにかしよう。

 デニム着物に憧れて、インディゴとチャコールグレーの二着を愛用しているのですが、いつも襟がヨレヨレになってしまうのが悩みでした。

 気になって調べたら、数件、同じようにヨレヨレ襟に悩んでいらっしゃる方のブログを発見!
 そうしてなんと、掛襟部分の縫い目を解いて、襟芯を入れるという方法を発信されている方がいらっしゃいました!

 ということで、私もデニム着物の襟に襟芯を入れるべく、縫い物をしようと思い立ったわけです。

 ぶっちゃけ、私は裁縫が下手です。嫌いじゃないけど、下手です。
 なので、今回の記事内容や画像をご覧になって「あわわ、それは駄目よ~っ」「何をやってるんだ、コイツは!」と感じる方もいらっしゃると思います。
 ただ、「こういう方法もあって、多少下手でも気持ちよく着物が楽しめるよ」と、参考にしてもらえたら嬉しいです。

 まあ、すでに知ってる方、実行された方もいると思います。でも、私が調べたときには、上記の方のみしか見受けられなかったのです。
 で、もしかしたら同じ悩みを抱えてて、実行に移せずにいる人がいるのではないかと考えて、今回、記事にしてみました。

 というわけで「裁縫が下手でもなんとかなる! デニム着物の襟ヨレヨレ問題解決法」をご覧ください!


 ちなみに。
 着物の襟の構造については、こちらの動画がとってもわかりやすので、ぜひご覧になってください。

「着物のしくみ*衿の構造」着物のお仕立て後藤和裁様より


 さて、着物の襟の構造がわかったところで、私が持っているデニム着物の襟についてちょっとご説明を。

 デニム着物購入の目的は、マジで「デニムパンツやデニムワンピース感覚で着る」つもりでした。
 そして、はじめてのデニム着物だったこともあり、国産デニムや国内縫製のものではなく、お手軽価格のものを手に入れた次第です。実際、国外製でも、ふだん着物として楽しむ分には充分だったと思います。

 ただ、今回のテーマでもあるように、襟のヨレヨレだけは最初から気になってどうしようもなかった。

 で!
 なんでこんなに襟がヨレヨレなのか調べたら、本襟の上に掛襟を重ねて仕立てられていないことが判明!
 上記で引用した動画で解説されているパターンでいうと、8:23頃からの「反物が短い場合」の仕立て方で、襟ができていたんです。
 つまり、本来であれば本襟と掛襟が重なって二重になるはずの部分が、掛襟一枚しかなかったんですね。
 そら、ヨレヨレになりますわw
 半襟つけた上に重ねても、ヨレヨレなんやもん……はぁ。


 とういうわけで、ヨレヨレ具合を参考までに。和洋折衷コーデと半襦袢の上に重ねたパターンをご覧ください。

和洋折衷でセーターと重ねた場合。
半襦袢に襟芯を入れた場合。

 和洋折衷コーデなら、多少ヨレヨレでも我慢できるんですが、半襦袢や長襦袢と合わせたときも、襟がふにゃふにゃだとカッコ悪いじゃないですか。

 ということで、デニム着物二枚とも、襟芯を入れられるよう改造していこうと思います! 


 では、さっそく作業に入るよ。
 必要なものは、裁ちばさみ、糸、針、クリップ、印をつけるペンなど。
 あと、襟芯は襦袢用とデニム着物用に使うので、2本あると便利です。


 まず最初に、掛け襟を裏返して、切れ込みを入れる部分に印をつけます。左右対称になるのがいいです。

見えにくいけど、クリップ部分に鉛筆で印つけてます。

 印をつけたら、遠慮も容赦もなくハサミを入れます。半襟の幅より少し広めに切れ込みを入れるのがコツです。
 襟の表の布まで切らないように注意しましょう。

どうせ見えないので雑でもいいと割り切った。

 次に、切った部分をかがっていきます。木綿糸で細かく縫いました。

個人的には超丁寧(苦笑)

 左右の切れ込みの穴をかがり縫いできたら、襟芯を通して完成です。
 和洋折衷コーデにしても、半襟と重ねることを考えても、あまりゴツくないほうがいいと思ったので、柔らかいメッシュ半襟を入れました。

幅ギリギリでした(汗


 インディゴのほうは、襟芯の長さを考えて切れ込みを入れたのですが、チャコールグレーのほうは、掛襟の縫い目を解く方法で穴を開けました。
 ですが、掛襟の長さがすごく長くて、襟芯を通すのが滅茶苦茶大変なことに……。それで、インディゴの襟は適当な箇所に切れ込みを入れた次第です。
 でも、簡単なのは、掛襟部分の縫い目を解く方ですね。断然!

一応、同じような色の糸でほつれ防止もしたよ。


 ここで、襟芯を入れた画像と比べてみましょう。

部屋の明るさで色味が違って見えるのはご容赦を。
半襦袢にも襟芯入ってます。

 どうでしょう? かなりよくなったと思いませんか?
 和洋折衷コーデのときは、基本的に胸も潰さないし、補正はしないんですが、襟を入れる前より胸元がすっきりして見えると思います。
 襟を重ねたチャコールデニムも、明らかにパリッとしていますよね。

 雑な縫い目も表にひびいてませんし……っ!

 というわけで、個人的に襟芯を入れられるようにして正解でした。
 今後、新たにデニム着物を購入するかはまだ未定ですが、ふだん着物としては大活躍しているので、いずれは新しく買い替えるだろうなぁと思ってます。そのときは、どんなデニム着物になるかわかりません。

 個人的に、カラーデニムも気になるし、ダメージデニム着物も面白そうだし、今後もっといろいろなデニム着物が増えそうで、ワクワクしています。

 今のところは、この2枚のデニム着物をとことん着倒してやろうと思っています。
 デニム着物は最初こそ色落ちが激しいですが、洗濯もお手入れも簡単だし、和洋折衷コーデで足許もブーツやスニーカーを合わせて楽ちんにすごせるので、初心者さんにもおススメだと思います。
 もし、まだチャレンジできていない方は、いろんなデニム着物をチェックしてみてくださいね。

 そして、購入後にもし襟のヨレヨが気になったら、この記事をご覧いただいて、襟に切れ込みを入れるなり、掛襟の糸を解くなりして、対処してみてください。
 あ、もしほかにいい対応策があったら、教えていただけたら嬉しいです。


 ではでは、今回はこれにて終了。
 春らしい気候になってきて、デニム着物でお出かけするにもいいシーズンかと思います。
 パリッとした襟でおしゃれして、お花見に出かけるのもいいかもしれませんね。
 少しでもどなたかのお役に立てたなら、とっても嬉しいです。


しのみやけい
2024.03.17

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