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やっぱり、苦悩してよかった。

2023年。
高校二年生から写真を撮ってはや五年。

いろんなことがあった。
いろんな人にあった。

でも、苦悩してよかった。
最近になって、ようやくそう思えるようになった。

私の写真の根源は、《自分の命の証拠が欲しい》。

今までは、暗い海の底から見た空が綺麗であるように、辛い精神状態の時こそが納得のいく写真を撮れると思っていた。

幸せになることが怖かった。
幸せになったら、写真が撮れなくなると思った。
そして実際、ほぼまる一年間、制服の少女がパッタリと撮れなくなってしまった。

しかし、それは変わった。
《少女水葬》で少女たちを一度葬り、《邂逅》で裸と向き合ったことで、明らかに写真が変わった。

写真を一年間休んでいる間にも、装身具店52Hz.としての活動は続けていた。色々な人にあって、たくさんの声をもらった。

SNSをやっていると忘れがちだけれど、一つのいいねには、一つのいのちが宿っていて、一つの人生が蠢いているのだ。

きっと私が大好きなあの人の写真に心を癒されたように、誰かの心を癒すことができるのなら。

それだけで私の写真ははっきりと価値があると言える。

だからやっぱり、苦悩してよかった。

2023/01/26

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