![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/73398955/rectangle_large_type_2_1b6405cfc440e7e1af1e82d6b7c52acf.png?width=1200)
巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#10 頂点での、渇望】
フォロワー100万人記念配信の準備をするのは巨人小笠原(48)。
色々な過去の出来事が思い起こされ、謎の頭痛に襲われる。しかしながら、何とか配信のセッティングを完了させた。
「これで僕のやることは終わりだね。29日目に記念配信、なかなか考えるじゃないか」
「ありがとう、カッスさん!じゃあ、行ってくるね!」
「ああ、僕は隣の部屋で休んでるよ」
カッスは29日間を振り返る。
散々股間を蹴られたこと、何かを思い出して何度も死亡したこと、コミュニケーションをめちゃくちゃしたこと、出会い系アプリを使わせたこと、などなど……。
「これで、オタクくんはみんな私、超絶最かわてんしちゃんの虜だ!」
配信の声が聞こえる。カッスは笑みを浮かべた。
「みんな、またね!」
配信は終わった。
「これで円満に終われるな」
カッスはつぶやいた。
ブチン。
LANケーブルを抜く音が聞こえる。
「もう配信はやらないのかい」
「だって100万人達成したんだよ?もう、これでいいの」
「おい、あめちゃん。だったらフォロワーのみんなはどうなるんだ?」
あめちゃんは無言のままだ。
「明日でお別れだね。さようなら、カッスさん」
そう言って、あめちゃんは電気を消した。
「大変です!小笠原さんの点滴チューブが外れています!」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?