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「スローモーションマルチタスク」という考え方に感銘したお話し

できればTEDを見ることをおすすめしたいのですが、今すぐは20分の動画を見られない方のためにNoteで紹介、まとめておきたいと思います。「スローモーションマルチタスク」という考え方についてです。もともとはアカツキ塩田くんが、年末共に地方行脚をしている時に教えてくれた概念で、タイトルの通りとても感銘を受けました。ので、またささっとNote書いておきたいと思います。

お時間ある方は是非TEDをどうぞ。

What: スローモーションマルチタスクとは

簡単に言うと、ゆっくりと長期間かけて様々なタスク(プロジェクト)を遂行し続ける人には成功者が多いよ。ということです。TEDでは「二兎追う者は一兎も得ずといいますが、真実ですか?」という問いから始まります。一般的には「選択と集中」をして、1つのことにコミットすべきだといいますが、そのアンチテーゼとも言える考え方です。(厳密に言うとちょっと違う点もあるけど)

まず、「スローモーション」という点がとても重要です。どうしてもなんでもかんでも「高速こそ全て」「遅いものは悪」「成果を最速化」くらいの感じでスタートアップのみんなほどせっかちに進めがちですが、ここでは逆にゆっくりとワインを長期熟成するが如く、着実に歩を進めるような考え方を提唱しています。数ヶ月、1−2年の短期一発勝負ではなくて、さらに数年をかけてじっくりと大きくしていくような進め方です。

続いて「マルチタスク」ですが、これはシンプルに言葉通り、マルチに様々なタスク(プロジェクト)を進めていくことを指します。事例の中では、アインシュタインの全くジャンルの異なる同時多発的な研究(知らなかったのですが、1905年に同時に全く違うプロジェクトの論文を4つも出している)ダーウィンが進化論の研究をしている裏でもずっとミミズの研究をしていたり。また、私がパッと思いつくところではビジネスで成功を収めてきた人たちまで、多くのケースが実はこの法則に当てはまっているような気がしています。動画にはない事例でも、日本ならSB孫正義さん、楽天三木谷さん、かつては稲盛和夫さんや松下幸之助さんらもそうですし、アメリカならイーロン・マスク、ジェフ・ベゾス、ジャック・ドーシー他、名だたる経営者たちのほぼ全てが本業とは関係のなさそうな様々なプロジェクトを並行して実行しているのです。それは新規事業作りでももちろんそうですし、課外活動においても同じです。

「いやいやこれ稀代の天才ばかりじゃん。」ともなりそうですが、思えば私の周りでも成果出してるビジネスパーソンや起業家のみんなもそんな感じだと気がつきました。むしろ1つのことにのめり込み過ぎてる人よりも、ブレイクスルーしてるのです。
パッと近くの思いつく人だけでも、アカツキの塩田くんや香田くん、千葉道場の千葉さん、ラクスル松本くん、Anriくん、Bizreachの竹内さん、Fincの溝口くん、漫画のけんすうさん(※修正 予測変換で漫画家になってましたすいません)、編集者の箕輪さん、サッカー本田さん、有安さん、Heyさとくんなどなど。他にも本当にたくさんいます。

Why: なぜ、同時にプロジェクトを並行するのがよいのか?

思い返してみると、自分にとっても思い当たるところがたくさんありました。おそらく皆さまにとってもコアとなるプロジェクト(=私で言えばRelux)があるわけですが、この問題を解こうとした時にこのプロジェクト内の知識のみでは到底解けない瞬間が多々あります。私にもたくさんありました。そんな時、ジャンルの違う有識者や抜群に成果を上げた人たちとの会話で新しい違う観点に気が付き、それをReluxのケースに置き換え(脳を戻し)、舵の方向を大胆に変えながら経営してきました。結果、それなりにはうまく推進ができた。(課題はまだ山積してるし、満足してるという意味では全くない。)

TEDの中ではこれらを「クロスワードパズルを解くようなものだ」という例えをしており、まさにそんな感じです。詰まっている同じ問題に永遠に向き合っていても詰まり続けますが、他の問題を気分転換に解くことでヒントが見つかり、急にある瞬間に元の問題のコアや解決方法をパッと閃いたりします。しかも、詰まりが長引くと精神的にもよくないです。他のプロジェクトをやっている時はコアの本業を忘れることもでき、精神衛生上もとてもよいです。

アメリカや中国では、創業社長が他社の社外取締役を担ったりすることがとても多く、プラス評価の対象にすらなります。他方の日本ではどちらかというと本業をないがしろにしていると思われがちですし、本業に集中すべきと副業を認めないカルチャーもまた同様であると私は考えています。思えば私自身も、リクルート時代からサイドプロジェクトをたくさんしていましたが、それらのほとんどは本業にも良い成果を与えてくれたと思っています。これからも社会の労働時間は削減されていくわけなので、副業に関わらずどんどん新しいプロジェクトをやったほうが人生は充実していくし、能力開発にもなるしで良いと思うのです。

How: どうやって推進すべきか。

私なりの考え方も混ざってきますが、ではどうやるのかと。
まず前提として誤解してはならないのは「とにかくマルチになんでもやる」という意味ではまったくない点です。TEDでの事例でも、身近に思い当たるケースでもすべてそうですが、なんらかのコアとなる中心的活動で成果を出しており、さらに周囲へ広げていくような進め方が良いと思っています。これを誤解して、単に手広く何でもやっているような人もたまにいますが、そうすると全ての成果が浅くて何をしてるのか謎に見えてしまいます。

その上で、まずは自分にとってのコアがなんなのか。をきちんと見極めることはとても重要です。あなたは研究者なのか、ビジネスパーソンなのか、教育者なのか、創作者なのか、士業のような執行者なのか。そしてそこから解像度を高めていき、人生を賭けたいテーマはなんなのか、自分がやりがいを感じることはなにか。など。

さらに、コアな活動がある中でも「実はやってみたかった何か」「時間を作ってでも挑戦したいこと」「やりがいがあること(=お金でも別に良い)」などのある自分にとっての活動はなんなのか? を、自問自答してみて次なるタスクに挑戦をするのです。そうすれば自ずと本気で取り組み、きっとそれが書いた通り自分のコアな活動にとってのヒントとなり、コアな活動にも好影響を返してくれるのだと考えています。

まとめ: 2020年はこの考えに基づいて動いてみる

以下にしれっと2020年にやりたいことをNoteに書いていたのですが、今年は様々なプロジェクトに足を突っ込んでみたいと考えています。その上で、Reluxに跳ね返ってくることはなんだろうか? 来年度以降も取り組んでみたいテーマはなんなのか?  私が社会に貢献できることってなんなのだろうか?  といったことをどんどん深堀りしていきたいと思っています。

もしだれか、これ手伝ってとか、これ一緒にやりたい。などあったら、なんでも挑戦してみたいので、是非おしえてください。本業にマイナスな影響が出ない範囲では、がんばります。

スローモーションマルチタスク、すごく良い考え方だったので紹介でした。


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