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2020年 年頭所感

皆さま、新年明けましておめでとうございます。
本年度もどうぞよろしくお願いします。

さて、いよいよ2020年の幕が開けましたが、早速「年頭所感」ということでNoteをアップしてみたいと思います。

2019年のふりかえり

2019年は個人としても本当に明るいイベントが多く、またReluxにとっても大変チャレンジングなことが多数でき、筋肉質な経営体制への大いなる脱皮がはかれた本当に素晴らしい1年間でした。一方、世界情勢へ目を向けるとアメリカと中国の経済貿易戦争、香港の大規模デモ、イギリスの政権交代、SDGs、環境問題の顕在化、国家間の利益相反などといった地政学的リスクが顕在化した一年だったように感じています。
日本でも、令和の始まり、ラグビーワールドカップ、G20大阪サミットなどとても大きなイベントがあり、またIT業界においても大手企業同士の統廃合や、多くのスタートアップの上場まで明るい経済イベントも目白押しでした。しかし、観光産業においては例年なかったような悲しい災害がいくつもありました。大型台風では各地が大きな被害があり、首里城火災、海外ではノートルダム大聖堂の火災、アマゾンやカリフォルニアの森林火災、また日韓問題による韓国人旅行者の激減など、多くの残念なトピックスも記憶に残りました。

2020年について思うこと

2020年は昨年同様に厳しい経済情勢は予想されていますが、日本にとっては明るく前向きなニュースが予定されているだけでもいくつかありそうです。もっとも分かりやすく大きなものは2020年の東京オリンピックと5G通信のスタートの2つではないでしょうか。また世界では、アメリカ大統領選挙、台湾総統選挙、ドバイ国際博覧会などの大型イベントから、既に議席は確定しましたがイギリスのEU離脱にかかる意思決定期限日の到来などもあり、引き続き地政学的なリスクも見逃すことができません。

さて、そんな2020年ですが、私が注目していることは3点に集約されます。5G通信のスタートによる社会構造の変化、観光産業の見直し期へ、そして社会システムの効率化です。

1)5G通信のスタート

まずはやはり5G通信です。これは、2020年を語る上で外せないポイントではないでしょうか。以前に3G→4G/LTEへ変わったときは、データの質/量が爆発的に増えました。画像送信、動画送信などがモバイル端末からも容易に可能となり、SNSやChatサービスの誕生、Youtubeなどの動画メディア、Appベース経済の隆盛、など。これらは通信速度向上なしには実現しませんでした。
来年より順次、4G→5Gになると10倍超の通信速度の高速化のみならず、30倍以上の機器を同時通信でき、端末も並行して極小化していくため、世の中すべてのコトがインターネットに繋がる社会に間違いなくなってきます。来年度はそのオープニングイヤーであり、社会に目に見える変化はまだ多くはないかもしれません。しかし、間違いなくそれに付随したサービスがたくさん生まれる一年になることが予想されます。電車、車、ディスプレイ、病院、電化製品、レストラン、商業施設、テーマパーク、決済通信、AR/VR端末、など、配信面が拡大します。また、動画などコンテンツのさらなるリッチ化は間違いなく起こるでしょう。
本件については大変多くの方の発信も見ましたが、大変失礼ながら私も含めてほとんどの人がまだ正確には予想できていないような何かが、間違いなく始まる最初の1年になると考えています。社会変革の多くは、始まる前にはまさかそんなうねりになるとは分からないものがほとんどであり、そうなったあとから「あれがターニングポイントだったのか」と気が付くものです。

2)観光産業の見直し期へ

東京オリンピック開催のBefore/Afterや、オリンピックによる外需発掘などはすでに多くの識者や研究者によって発表がなされているので多くは語りませんが、期待と失望が連続して起こるような1年になるのではないかと妄想しています。たとえば、ラグビーワールドカップの盛り上がりのような、東京オリンピックが日本人を熱狂させる期間は期待以上のものになるのではないかと考えています。(もとい、チケットを大量GETしたので誰か一緒に行きましょう。笑)

また一方、近年は世界中でも話題となっている「観光公害」もこれまで以上に一気に顕在化する1年になるのではないかと予想しています。すると必要なことはなにかと。観光公害が発生してしまう多くの要因は、ひとえに多くの人を捌ききれない古いシステムですので、それらを効率化する裏側のサービスに今まで以上の注目が集まるのではないかと考えています。

ホテルならチェックインが10秒で済むようなアプリがあってもよいですし、観光地ならチケット購入がすぐにできてそのまま入場できるゲートがあったほうがよいです。駐車場もいちいちチケットを取らずとも、AIカメラで入退場を管理できればよいですし、支払いもキャッシュレスで通貨関係なくつかえたほうが良いに決まっています。こういうサービスが日本観光のさらなる隆盛には必要であり、そうすることで今まで100人の来客で手一杯だった場所が300人でも、500人でもスムーズになると考えています。これらは少子高齢化、地方衰退という大きな問題に取り組む上でも必須ではないでしょうか。

3)社会システムの効率化

今ほどの観光公害対策の話にも似た話しとなりますが、世界中の多様な社会問題が顕在化し、多くのトラブルに見舞われる1年となることは間違いなく、地方では働き手もサービスを活用する人もさらに減っていくため新しいシステムが必須です。よって、今年度から一斉に社会システム(インフラ)の大胆な効率化や変革がスタートする1年となるのではないかと捉えています。しかし、あくまで2020年はスタート期に過ぎず、すぐに目に見えるような形で生活を一変させるものでもないとも考えています。

では、具体的には何が起こるのでしょうか。
例えば、ブロックチェーンの社会実験が徐々に始まり、より効率的な情報伝送手段が生まれそうです。また既に拡がりを見せていますが、AIスタートアップが大きく増えております。AIはより身近に、生活への溶け込みが始まっていきますが、特に顔認証や画像解析の分野で日の目を見るようになるのではないかと考えています。仮想通貨(デジタル通貨)を一般事業者ではなく国家単位で発行する動きもついに出てきましたが、特に中国では1月1日に暗号法が施行されるなど日本の2歩も3歩も先を歩いています。スタートアップにおいても、単に今まで通りにプログラムを書いてサービスの提供をするだけでは差別化が全くできなくなっており、AIの活用はかつてないほど必要なシチュエーションです。
また、キャッシュレス社会は既に昨年度を元年と呼んでも良い状況ですが、さらなるサービスの統廃合が進むことで寡占化していき、より使い勝手がよくなるはずです。コンビニのみならず自動販売機、駅改札、個人間取り引き、行政や郵便窓口、田舎での利用など、普及をしていくでしょう。5Gのパートでも述べましたが、これからはさらにあらゆるデバイスがインターネットに繋がります。この普及は従来の速度とは桁違いなはずであり、より一層オフラインだったものがオンラインへとマージされていくはずです。(=いわゆるOMO領域)

おわりに、弊社について

以上、長くなりましたが2020年 年頭所感でした。

最後に少しだけReluxについて。
2013年にサービスを開始して以来、会員数や掲載宿泊施設数も伸ばし続け、2019年度は会員数が230万人(+50万人超)を突破し、宿泊施設は3,200施設(+1,000施設超)を超えるなど順調に事業を拡大してまいりました。また、コーポレートビジョンの刷新から、全国各地への拠点開設、様々な新施策や機能のリリースなど、新たなチャレンジも実施しました。ようやくRelux事業として初めての単月黒字化を実現でき、売上の最大化とコストの最小化を同時に取り組めたことで、非常に筋肉質な会社になったと考えています。「コストを削減すること」とはこうして書いてみると簡単なことですし、数字をいじっただけにも見えがちです。しかし、内部は創業来もっともてんやわんやし、本当にとても大変な時期でした。中にいた人はものすごく成長できましたし、自信につながってくれたと確信しています。

2020年はエンジンを積み替えさらなる筋肉質な体制を維持しながら、旧来の体制からの脱皮をはかり、より成長して旅行で日本に貢献できるようチャレンジしていきたいと考えています。

本年度も、どうぞよろしくお願いいたします。

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