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TASTE LOCAL 2ヶ月の近況報告です

TASTE LOCALを始めてから、ちょうど2ヶ月が経ちました。

今日までどんなことをやってきたのか、今日はTASTE LOCALの中の人としてせっかくなので真面目にまとめてみたいと思います。スタートアップ経営のやり方とか、資金調達のやり方などは引き続き募集しています。

なおもしもまだサービスをご覧頂いたことがない方がいらしたら、是非こちらから遊びにお越しください。試しに購入などしてくれたらTwitterなどでご報告を頂けると、大変喜びます。

※8/17更新:新サイトリニューアルに伴いリンク先修正


プロダクトづくりについて

3月末でReluxを退任した直後、取材頂いたり、自分のNoteやYoutubeにもアップしましたが、いきなりTASTE LOCALの立ち上げの準備に入りました。やるべきことを逆算したら意外とシンプルにリリースできると思って、全ての不必要を削ぎ落として必要に集中、実際に1週間少々で完成してリリース。

なおここは、Storesという素晴らしすぎるプロダクトがそもそもあってこそである。4−5年前ではこういうリーンな立ち上げはできなかったし、サポート頂いた神クラスの皆さまのおかげでこういうことができた。なおStoresの本来の使い方の想定ではないため、大変無理なことを依頼し続けているため強く謝罪もしたい・・・ごめんなさい&ありがとうございます。

なお、ここからは色々とかぶってくるので、この先ストーリーは以下にゆずります。

チームづくりについて

このたった2ヶ月で、意図は全くせず自然に動いていったところ、チームのあり方がこれまでの社会では考えられないスタイルになり面白い状況なので、そんなTASTE LOCALの変わったケースを紹介してみたいと思います。

退任直後の4月1−2日くらいからかな、もちろん私一人での立ち上げは無理だと分かっていたので、TweetやFacebookへポストをして受け身での募集を実施した。結果として、本当にありがたいことに100人以上の方がエントリーしてくださり、現在も20人近いチームで動いている。TASTE LOCALはローンチした時にそもそも会社という箱が存在しておらず(実は順序が逆で5月末にようやく株式会社TASTE LOCALが誕生した。笑)、利益も構造的に出ないビジネスモデルだったので、最初からプロボノ(ボランティア)での募集をしていたがまさかこれほど多く応募いただくとは驚きだった。実はほとんど今日まで私は何もしておらず、このプロボノサポーターズがゴリゴリと自ら課題設定をし、活躍してくださっている状況にある。きちんとお礼や社会にこの組織を広めることで恩を返していきたいと心から思っている次第です。

たとえをあげたらキリがないが、たとえば先日、Google Data Studio x Stores元CSVデータで、自動的に出力するコントロールパネルが気がつけばできあがっていた。Storesの元データから動かしているので、すべてのStores出品者さんにも使って頂ける感じになっていたりする。Iさん、Iさん、Mさんというスーパープロボノのお三方がササッと作ってくださって大変に重宝している・・・

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組織についてはちょっと別の観点もお話ししたい。

最近では、コロナ下における1つの全く新しいチーム運営の形なのかもしれない、と思うようになった。というのが、実は皆さまとは面接はもちろんのこと1度も電話すらしていない方が実にたくさんいる。もちろん知り合いで応募頂いたケースも数多くあるが、基本的にお会いしたことない人たちですらボランティアとしての募集をしたため、ノールックで全員をバンバンFacebookグループやSlackに入れさせていただいたのである。誰が何をできるかもよくわからなかったし、そもそも誰かもわからない(失礼)状態なのに、チームとしては今現在もとてつもなく機能しており既に数千万円規模のサービス運営ができている状態はかなり稀有なマネジメント体制だと思う。
※注意:個人情報や重要データなどには当然アクセス権限があり、強いガバナンスコードがあります。利用者の皆さまにおかれましてはご安心くださいませ。

オフィスはもちろん最初からないのでZoomとSlackのみですべてが進み、プロジェクトマネジメントもすべてG Suitesであり、皆さまの出入りは自由で、あくまで本業を優先していただくペースで問題ももちろんない。各参加者皆さまがもっている強みだけを発揮して欲しいし、能力開発や社会価値に繋がるようなチームでありたいと最初から思っていた。そもそもボランティアだし、成果をハンドルするようなOKRや、目標管理が合わないから、基本すべて「この指とまれ」のプロジェクトマネジメントであった。

たった1つのミッション「地域の美味しいを食卓に届けて、それが地域の貢献につながる」ということに共感してくださり、集まった精鋭の皆さまによってTASTE LOCALは動き出したし、今日もなお動いている。コロナというイベントが繋いだ縁であり、新しい組織の形が偶発的にできあがったことは私自身もとても学びが多かった。

なお今も募集しているので、この新しい組織やSlackを覗きこんでみたい方がいましたら是非。笑

プロモーション戦略について

ここはどこまで書いていいのかあれですが、基本的に広告費はゼロ円だし、SNSやPR戦略を軸に設計をして1つ1つを着実に実行している。実はすでに数え切れない量の失敗もたくさんしているが、いくつか大ヒットとも言えるべき施策があり着実に流通額を伸ばせてきた。

まず、PRチームの活躍はとんでもない。(メディア敬称略)日経新聞、産経新聞、日経MJ、WBS、めざましTV、CareerHack、NHK山形、AbemaTV けやきヒルズ、日経MJ、音楽ナタリーなどなど。この短期間で、信じられないほど大きなメディアに連続的に取り上げて頂いた。これもちなみに有志で集まった方々である。コロナが落ち着いた6月に入ってからも勢いは衰えず、このあともまだまだ仕掛けが進んでいる。

また、Youtubeでも本当に強烈なみなさまが多大なるサポートをしてくださった。泣 東海オンエアさんが番組内でTASTE LOCALに触れてくれたり、佐々木あさひさんはいつのまにか商品を買ってくださっておりYoutubeにアップしてくれたり(しかも先日その動画がYoutube公式で再編集され、5M以上も視聴された....)、関根りささんも動画を上げてくださっていた。なお、肝心の私のYoutubeアカウントは微動だにしていない。


また、アメブロオールのランキングトップに君臨し続けているあいのりコンビ「桃ブログ」や「クロリサブログ」さんたちが応援ポストをしてくださったり。山菜やノドグロの火付け役はこの両名のおかげである。

そして何より、私と直接の友人たちも一切の利益もなく、出資を受けるなどもしていないのに、善意だけで沢山買ってくれてはTweetしてくれたりしていた。基本的に個人情報は私とて見ないように運営をしているのですが、購入回数上位の顔ぶれを見たときに大変驚きましたし、本当にありがたい気持ちに包まれた。今月、お礼に納豆を送ります。(※なお、下記のNaokoさんはStores中の人です。念のため)


さらに、先日発表をしたばかりだが、EXILE黒木啓司さんとの連携実現はスタートアップではかなり珍しいものだったと思う。昨年、本田直之さんの紹介で飲みをご一緒させていただき、そのあとも地域振興の話※で意気投合したおかげか飲んだりMTGをしたりとさせていただいた。(※黒木さんはそもそも九州の地域振興を本気でたくさん考えているし、たくさんのプロジェクトをThe Nine Worldsというチームで活動をされていた。)それがきっかけで連絡を取り合っていて、先月末頃か、自粛中にZoomミーティングをして今回のプロジェクトの話になり、是非サポートしたいとおっしゃってくださった。これも実現まではほんの2週間程度での出来事である。

そして、もしかすると今日TASTE LOCALを使って頂いている方やインターネット界隈の方からしたら「??」な提携であるかもと思う。なぜ黒木さんなのかと。しかし、EXILEファンの方々は本当に熱量が異次元で素敵な方も言うまでもなく大変多くいらっしゃり、またインターネットインターネットしていない方も全国各地にたくさんいる。そんな皆さまに出会えるというのは、この規模・この創業期においては私たちにとっても大チャンスでしかない。

今はとにかくこの連携を成功させ、熊本の牧場の悲鳴を、ファンの皆さまと一緒に解決したい。(最後に本プロジェクトの意義や目的も整理してみた)けいじさんのパワフルな応援ポスト。本当にありがたい。


そんなこんなありながら、このほんの2ヶ月で、NEETとしてのんびり過ごす予定だった私のコンディションとのGAPを比較すれば一目瞭然です、健闘してます。これが2ヶ月の出来事と考えると、なかなかの濃度を過ごせたような気がする。

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商品開発戦略について

ここが結局のところ肝である。美味しいものをどうやって届けるか、にチーム一丸となって走っている。皆さまは地域に寄付をしているわけではなく、商品を購入いただいているので、美味しくなかったら全ての前提が崩れてしまうのである。絶対に食卓に美味しいを届けたい、と。

で、ここからの重大なお話しは、Youtubeでまさかの裏側を全部アップしたので是非ですね、見てください。さすがによろしくお願いします。実はもっとも良い話しをしたつもりなのですが、再生数がたぶんバグってるのかな、なかなか反映されてきません。おかしいです。


ミッション/ビジョンについて

最後になりますが、実はこのサービスは最初からNoteで伝えていた通り、3ヶ月くらいが経過してコロナが落ち着いたらやめてもいいかなぁと思っていたんです。本音で。自粛解除され、ホテルや旅館やレストランも売上が徐々に戻ってきたらお役目はないのではないか、と。

でも、今の状況として現場の声が届きやすい私たちからすると実はますますひどくなってしまっています。厳密に言うとマーケットは少しづつ戻り始めてるんですが、戻りきるまではかなり大変だなということです。ソーシャルディスタンス、継続的自粛者の一定数発生や、コロナ発生ごとのもぐら叩きなど(これらを悪く言っているわけじゃないですよ、社会の正しい方針でもあるから)は、今後も発生することで売上ダメージは長引いてしまうことほぼ間違いありません。このやり方は今までのゲームルールでは加味されていないため、レストランも宿も坪単価あたり売上はどう考えたって悪化しちゃうのです。すると現場の悲鳴は消えきらないし、でも訪問してお金を落とすようなサポートはしづらいし、動画でも述べましたが、こんなときは伸びてるマーケットでもあるEコマースが最善策だしそこのサポートをしたいなと思うようになったんです。私たちのできる範囲で。

成城石井さん、明治屋さん、カルディさんなんかもそうですが。美味しくてセレクティブな食材が並ぶようなEコマースって思い浮かぶところがそんなには無いじゃないですか、たぶん。そのポジションに私たちはなれると、面白いなぁと今ではちょっとづつ思い始めています。TASTE LOCAL限定ブランドで商品開発とかできたら、地域工場や宿やレストランとタッグを組んで一緒に売上を作れそうじゃないですか。アプリあったら便利だよなぁ買い物とか。海外からも輸入して、「LOCAL」の意味をグローバルにしても面白いだろうなぁ、スペインの田舎のスパイスなんて絶対に美味しいじゃないですか。モール型ECにしたら、そのままワークするんじゃないのかなこれ。などなど。まぁ、思いつくやってみたいことは数しれず。

まとめると、なんとかこれからも美味しい食材をたくさん集めて、皆さまの食卓体験をよくしていきたいし、しかも買うことが地域の応援になっていけたらこの上なく嬉しいと思っている。是非これからも「あいつ頑張ってたなそういえば」とでも思い出していただき、「TASTE LOCALで飯でも買うか」とたまにリピートして頂けたら心から嬉しい次第です。

いつも本当にありがとうございます!

余談:熊本県 黒毛和牛プロジェクトについて

現在は絶賛、熊本県の牧場で余ってしまった牛さんたちのプロジェクト中です。ちなみに先日初めて食べましたが最高に美味しいです。美味しいからこそ率先して食べてみていただきたいというのが本音であります。

では、なぜこんなに牛の緊急度が高いのか。出荷を止めてもう少しの間牛さんとして過ごしてもらえばいいじゃないかと、思うじゃないですか。私も思ってたのですよね・・・。

簡単に変数を分解すると、牛が美味しく出荷可能な年齢は限られている x 牛を育てるコストがかかること x 牛を育てるキャパが存在すること という3点によって説明ができるわけですが、コロナによってこの前提が壊れてしまいました。

カンの良い方ならもうお気づきかと思いますが、牛が美味しく出荷可能なタイミングというのは牛の状態などによって限定的です。稚すぎてもダメだし、シニアになりすぎても食肉として価値が下がってきてしまいます。コロナによって受注が停止したとしても、牧場側の牛さんの出荷は待ったなしなんです。また、育成期間が単純に長引くと育成にかかるコストが不必要に増加していきます。さらに、当然ですが牛を育てられる頭数の牧場キャパシティもあるため新たな牛を入荷することも叶わなくなります。

だからこそ、早くきちんと食卓に届けて美味しく食べてもらわないといけないんです。さもなければ、屠殺だけして肉を捨てるというまさに飼ったのに捨ててしまうという最悪な最低な状態になってしまうわけなんです。さらに厄介なことに、熊本県の黒毛和牛はまだまだ認知度が低いため、市場が回復しても流通が回復するのは少し遅いのです。(ちなみにだからこそ、認知の歪みにより単価が比較的落ちるため、コストパフォーマンスはとてつもなく良いのです。クロッサムモリタさんが言うのだから間違いないです。)

それを防ぐためのプロジェクトが、今回の熊本黒毛和牛のプロジェクトなのでした。是非、共感を頂けたなら、最高に美味しいお肉を是非食べていただきたいので自分で買う、プレゼントに買う、などなど。何とぞよろしくお願いします! それがこのクロッサムモリタさんとの企画で、黒木啓司さんが支援してくれた共同プロジェクトです。


以上、おまけストーリーが長くなりました。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました!

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