21世紀の戦争論とご飯への愛
私は歴史に弱い。というより、社会科全般(地理を含む)に弱い。(数学については触れない)なので、時々「これで歴史がすぐわかる」とか「これで政治がすぐわかる」的な本を買って、ちょっとでも知識をつけようと企んでいる。が、あまりうまくいっていない。
そんな私が読んで面白かった本が
「21世紀の戦争論 昭和史から考える」 (文春新書) 半藤一利 (著), 佐藤優 (著)
昭和研究の半藤さんと元外交官でロシア研究の佐藤さんという、つつけば知識がどこからでも出てくるような二人の対談。
どうして戦争になったのか、どうして止めることができず拡大してしまったのか。事実と思い込み。国民性。理想と現実。ロシアの事情・日本の内情・アメリカの思惑などがこれでもかと。
が、そんなことよりも…
半藤「日本陸軍の弱点は、米を食べないと腹に力がこもらず戦えないことでした。米を食べるためには、炊かなきゃならない。炊くためには火を起こさないとならない。そうすると、火と煙が上空の飛行機から見えてしまう。・・・中略・・・日本軍が密林にいながら徹底的にやられてしまうのは、みんな飯を炊いているからです。煙が上空から見えてしまう。」
密林の中、戦闘機が上を飛んでいる。にも関わらず米を炊く日本兵。そして、狙い撃ち。
たった三日米飯を食べないだけで「米飯食べたい〜」と禁断症状がでる米飯中毒の私は、ジャングルから立ち上る煙が目に浮かんで仕方ないのです。その下で死んでいく兵隊たち。この本について一番記憶に残っているのはここです。
捕虜になった日本人はロシア人の捕虜と同等の条件だとバタバタ死ぬ。というのもこの本から知りました。
おわり
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