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【名曲紹介】掟破り!?ベートーヴェン 交響曲第五番「運命」

クラシックの代名詞的傑作

「(ン)ダダダダーン!」で始まるこの曲を知らない人はいないでしょう。1807〜08年に作曲されたこの作品はその圧倒的な知名度でもって世界中の至る所で演奏されています。

時に、ベートーヴェン37歳。よく知られているようにベートーヴェンは音楽家でありながら耳が聴こえなくなるという悲劇に見舞われ、一時死を考えるほどにまで至りますが、「運命」を作曲する頃には聴力のハンデを乗り越え、次々に傑作を発表するようになります。

第一楽章冒頭の「(ン)ダダダダーン!」というパターンはなんと約250回も繰り返されます。「ボレロ」も驚く程の繰り返しようですが、この曲のすごい所は実際聴いてみるとわかりますが、繰り返しをそれと感じさせないように展開·構築しているところです。

1つの素材を徹底的に使い込み、芸術の域にまで引き上げる。ベートーヴェンはこうした手法がとても得意なタイプの作曲家でした。

掟破りの楽器を使った!?

また、この曲では教会で神聖な楽器とされていたトロンボーンやピッコロ、コントラファゴットが初めて使用されています。
芸術に聖も俗も関係ないということでしょうか。教会の人間はさぞ眉をひそめたことでしょう。『「さらに美しい」ためならば、破り得ぬ(芸術的)規則は一つもない』とはベートーヴェン自身の言葉。現代ではロックスターに例えられることもあるベートーヴェンらしい発想ともいえます。

それでは聴いてみましょう!

カルロス・クライバー指揮/ウィーン・フィルの1974年の録音から。クライバーのデビュー録音です。スリリングに、一気に駆け抜けるような演奏で作品を引き立てています。では、どうぞ!


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