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【音楽記事紹介】クリムトが描いたベートーヴェンの第九!

楽聖のアヴァンギャルド

今日はONTOMOからの記事紹介(と、少し曲紹介)です。
ウィーン世紀末芸術の画家であるグスタフ·クリムトがベートーヴェンの交響曲第9番をテーマに描いた「ベートーヴェン·フリーズ」。昨年行われたクリムト展で複製画が展示されました。その様子が紹介されています。

列をなして空を飛ぶ精霊たち、奇妙なポーズの裸身の男女、黄金の騎士、美女に囲まれた怪物、抱き合って熱い接吻を交わすカップル……何ともアヴァンギャルドなモチーフの数々が描かれた壁画が、展示室の四方の壁の3面に設置されている。東京都美術館で開かれている「クリムト展 ウィーンと日本 1900」の展示風景だ。

作品タイトルは、《ベートーヴェン・フリーズ》。はたしてこのアヴァンギャルドな印象の壁画のどこがベートーヴェンなのか? 少しずつ見ていくと、合唱隊のような集団が一画にしっかりと描かれている。そう、交響曲第9番「合唱付」(「第九」)をテーマにしているのだ。

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ポップな曲から難解な曲まで書いたベートーヴェン

ベートーヴェンは第九の歓喜の歌のように、誰にでも歌いやすいようなポップなメロディを書く一方で、弦楽四重奏曲[大フーガ]のような当時の聴衆からは理解されないような難解な作品も作っていました。

「歓喜の歌」


「大フーガ」

第九の歓喜の歌は成功を納め人気だったようですが、大フーガの方は当時の演奏技術水準からみてもレベルが高い上に、聴衆(はまだしも、同業者でさえ)も理解出来なかったため、長く不評にさらされます。こんなにかっこいいのに…

ようやく脚光を浴びるのはなんと20世紀に入ってから。ストラヴィンスキーは大フーガを「永久に現代的な曲」と評しています。理解されるまでに100年近くかかっているのでいかにアヴァンギャルドであったかがわかります。

今年生誕250年のベートーヴェン。生憎コロナで多くの演奏会は延期·中止となってしまいましたが、徐々に規制が緩和されていますので、コンサートに出かけてみるのもいいかも知れません。いや、敢えてですが是非オススメします(しっかり対策をした上で)。

ベートーヴェンの生気に満ちた作品の威力に刺激を受けるかも?

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