シャミカト小説(タイトル未定)_20200608
出て来なければいいと思っていた。
だが、きっと彼女は出てくる。
「アタシはレア様の剣だ」
雷霆を手に笑うカトリーヌの声が蘇る。シャミアには到底理解できなかったが、大司教に騎士として自身の全てを捧げようとする彼女の瞳は誇りに溢れ、眩しかった。
王都フェルディアに展開するセイロス騎士団のメンバーの中にカトリーヌの名を見つけた際には、やはり、としか思わなかった。
大司教自らが戦場に立つ中、彼女が出てこないはずがない。
相棒以上の関係にと望んだ相手を、きっとここで失うこと