George Gershwin 「I Got Rhythm」で最適なバランスを考える

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この曲をアレンジするにあたりApple MusicやYouTubeでピアノ原典版の音源を探したんですが、これがなかなかないのには焦りました(笑)
でも結局ピアノトリオとかからアドリブ風フレーズのエッセンスくらいは得られたかなと。まぁ、良しとします。

1.アレンジで意識したこと

ジャズは第2段になるわけですが、今回最も苦しんだのが和音の多さでした。
例えばここ

アルトとバリトンは良いとしてテナーはどうするかというのが本当に悩みました。
原譜を載せることはできないんですが、この部分は内声にあたる進行が二つあります。たった数個の音ですがそれぞれのパターンでは結構聴こえに違いが出るのです。
そこで行ったのがこんな検証。

このように立て続けに違う音並びで再生して一番ベストと感じる組み合わせをチョイスする方法です。
面白いのが、考えもしなかったパターンが意外に良いと感じること。結局最終的に選んだのもこの検証で初めて見つけた配置のものでした。
こんな風に悩まされたフレーズが他にも随所に登場しますが、それは全て私のセンスの元の結果ということでご承知おきください(笑)

2.こだわりポイント

・アドリブリレーをねじ込む

原曲をご存知の方が最も「!?」となるであろう箇所です。
私の信条として、ジャズ曲を書く際はどのパートにも「ジャズっぽい」部分を入れるというのがあるので、心の中でガーシュウィン氏に許諾を取り、しれっとぶち込みました。

・連打は低音部に丸投げする

最後のこの部分。
原曲では同じ音での連打があるのですが、ここをバリトンやテナーでタンギングしまくるのではちょっとイメージが違うかなと思いまして。
まるで両手で交互に鍵盤を叩いているような、ある意味不揃いなニュアンスを求めた結果どっちにもお願いすることになりました。なんかすみません。

3.最後に

動画を見てもらえるとわかりますが、短いです。
ただ、難易度は決してサクッとできるレベルではないと思います。
即席カルテットなどでちょっと刺激的な曲をやってみようか、という際にぜひ試してみてください。
どこかで必ず打ち合わせをすることになると思います。。。

また、こんなナンセンスなアドリブはいらん!という方は
48小節1拍目から80小節2拍目に飛んでいただければ完全に原曲の尺で演奏もできます。

のでピアノ原典版大好きさんもぜひぜひご検討くださいませ(笑)

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