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小説をちまちまと書きます。

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カリンの花 続き

しばらくしてリビングから戻ってきたダンリの手には、1枚の紙が握られていた。 「それ何?」と聞くと、悲しそうな顔をしながら 「通知書が来たんだ…。俺、兵士団に加入しなきゃならないんだ。」と言った。 それを聞いた時、目の前が真っ暗になった。これは現実なのか?はたまた夢を見ているのか? 「明日、俺はこの村を出発する。」 通知書が来てから3日以内に住んでいる村を出なければならないという規則があった。そして、兵士団に加入するために村を出発するする者を盛大に見送りをするという暗黙の

    • カリンの花

      昔、と言っても80年ほど前、世界中を巻き込んだ戦争が勃発していた。 私が住んでいる地域は都市からかなり離れた田舎だったので、戦争が始まってすぐ被害はなかったが、だんだんと空襲を受けたり、敵国の兵士が来るようになった。 戦争が始まり3年が経った年の1月、政府のお偉いさんがの満16歳以上の健康な男子を兵士団に加入させるという法律を作ったと母から聞いた。まあ、女の自分には関わりのないことだし、自分の父親は私が幼い頃に亡くなっているが、少し気にかかることがあった。 隣の家に住

      • エメトフィリア

        私には好きな人がいる。そして、今現在その人とお付き合いをしている。 付き合ってると言っても私と彼はまだ高校2年生のため、結婚を前提にしている訳ではない。 自分で言うのもあれだが、私はまぁまぁ異性からモテるのだ。いつもは告白されて付き合うという流れだが、今回は自分自身から告白をしたのだ。 理由は単純。一目惚れだ。 彼はお世辞でもかっこいいわけではない。かと言って運動神経がいいわけでも無ければ頭がいいわけでもない。 彼は俗に言ういじめられっ子だ。 昼休みになればクラス

        • はじめまして。

          初めまして、# しの と申します。 いい感じの物語が思い着き次第小説を書こうと思っております。 何卒よろしくお願いいたします🙇‍♂️

        カリンの花 続き

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        • カリンの花
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