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フリースクールに行かなくなったわけ

厳密に言うと
フリースクールに参加したのは
引っ越し前に、見学とか体験とかで6日、
引っ越し後に4日。合わせて10日。

引っ越し前から
小学校の教頭先生から熱心に連絡をもらっていた。
小学校に通うように特に強く言われていたわけではないが
親身に傾聴してくださる先生だと感じた。
小学校は全国一律「普通」で「共通」の学校と思い込んでいたが
昨今「小学校に行かない」ことを選ぶ子も多いことから
「普通」ではない取り組みをしている小学校だった。
(前の小学校が遅れていただけかもしれない。)
ひとクラスの人数も14人と少ない。

昨年の夏、屋久島の島留学を検討したときから、
ひとクラスの人数は20名くらいまでの少人数、
机や椅子はあたたかみのある木のもの、
他学年との交流がある学校っていいな、と思っていた。
丹波篠山市に来た時、
今の家に引っ越してきた時には、
むすこは小学校に通う気もないし
絶対通わないと思っていたので
地元の学校のことは調べなかった。
引っ越し後に学校に行ったときに教室を見せてもらったら
丹波篠山の木を利用した机と椅子で、
机はコの字に並んでいた。
ひとクラスの人数が少ないので、体育などは2学年で行う。
通級教室もあるし
通常学級でもひとりひとりに合わせた接し方をしているとのこと。

探していた小学校の雰囲気だ。

デモクラティックスクールに通うと決めたのはむすこ。
そのために引越しをした。
だから祖母から公立校に通うことを勧められても
デモクラティックスクールの噂を聞いても
むすこが小学校に行くと言わない限り
無理に勧めるのはやめようと決めていた。

でも引っ越し後
近所に友達が欲しいと言い始めた。
校区の小学校に行かないと
近所の友達が誰でどこに住んでいるかわからない。

これは、良いタイミングかもしれない。

引っ越して1週間。
通っているデモクラティックスクールは
29日からGWで休校。
この機会を利用して
近所に住む同学年の子と小学校に行ってみることにした。
いろいろなタイミング、ご縁が重なって
小学校に行く機会ができた。

ところが当日の朝になって行けなくなってしまった。

前の学校と違う、
それは新しい学校に行ってみないと実感できない。
友達できるかな。
嫌なこと言ってくる上級生、いないかな。
先生に注意されたりしないかな。

それは行ってみないとわからない。
行ってみるきっかけをつくるのは…
母である私ではないのか。

「ごめんなさい。今日行けなくなりました。」
朝の連絡の後、どうすれば行くきっかけになるのか、
このまま1日が終わっていいのか悩んだ。
午前中ずっとその思いでいっぱいだ。

いや、ここで私が悩む必要があるのだろうか。
勘に従って行動してみていいんじゃないか。

そう思って、
提出するものがあるからとむすこに声をかけて
終礼時間前に学校に到着した。
遅めの昼ご飯に手を付けないままに。
もうそれだけでわたしは心の中でガッツポーズ!

職員室に行くと「よく来たね」と
笑顔の先生たちがお出迎え。
校庭に4年生がいるからと先生たちが連れていってくれ
近所に住むお友達数名が声をかけてくれた。
村で転校生を見かけて気になっていたと話してくれた。
そのまま校庭で終礼するから挨拶しようと校長先生に連れられ
もじもじしていたむすこは思いのほか大きな声で名前を言えた。

私はむすこの不登校に心を痛めていたことはないと思っていた。
世間の人ほど悩んで悩んで日々過ごしている感覚もなかった。
でも、むすこの挨拶を聞いて、
思わず涙が溢れて、そんな自分に驚いた。
意外と悩んでいた自分を発見した。

そうしてむすこが小学校に通い始めて1週間。
まだ1週間だから時々行きたくない日もあるだろう。
そんな日はフリースクールに行ったりして
小学校とフリースクールと
むすこの丁度良い行き方でバランスを取れればいいかと
こちらものんびり考えればいいかな、と思う。

それにしても友達の存在は大きい。
フリースクールに同学年の友達がいないから
ということもあって
近所の友達と一緒に遅刻して登校するのが
丁度良いようだ。

畦道に降りてみたり、座ってみたり、昆虫観察してみたり、3時間目からの遠足に間に合うよう走ってみたりと楽しそうな登校2日目

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