見出し画像

本物の栄養学の専門家の食生活が気になる

 青豆は日々の食事に神経を遣った。野菜料理が彼女のつくる日常的な食事の中心で,それに魚介類,主に白身の魚が加わる。肉はたまに鶏肉を食べる程度だ。食材は新鮮なものだけをえらび,使用する調味料は最低限の量にとどめた。脂肪の多い食品は排除し,炭水化物は適量に抑えた。サラダにはドレッシングをかけて,オリーブオイルと塩とレモンだけをかけて食べた。ただ野菜を多く食べるというだけでなく,栄養素を細かく研究し,バランス良く様々な種類の野菜を組み合わせて食べるようにした。

引用)『1Q84』(村上春樹著)

文章をぱっと見るだけでも,健康に対する意識の高さがうかがい知れます。健康的な食事を文章で表そうとするとこんな感じになるでしょうか。これは,村上春樹さんの長編小説:『1Q84』にでてくる青豆という女性の食事について書かれた文章です。村上春樹さんは,不健康そうなイメージのある小説家の中でも健康的な生活を送っていることで知られています。毎日のランニングや規則正しい生活に加え,食事も青豆と同じようなものなのかなぁと思ったりもします。

私が栄養士ということもあり,普段の食生活の詳細を聞かれる場面は多々あります。しかし,残念ながら私はここまで禁欲的な食生活,ましてや健康的な食生活を送っているわけではありません。野菜料理はそんなに食べないですし,食べたとしても調味料やドレッシングは多めに使います(野菜苦手なので)。脂質や炭水化物の多い食品も食べます。あまり褒められた食生活ではないのです…。

ただ,栄養学の専門家(本物)がどのような食生活を送っているのかは気になります。建築家が自分で建てる家,化粧品会社の方が普段使いしてる化粧品,保険勧誘の人が自分で入ってる保険。これらが気になるのと同じ心理でしょうかね。参考までに、ハーバード大学の著名な栄養学者の先生方はこんな感じのランチを食べているそうです。いやはや,さすがですね。

ちなみに私の今日の夕食はカバー写真の通り。なお,朝食はカロリーメイト+プロテイン・サプリメント,昼食はHuelです。専門家(本物)への道のりは遠いですね…。