シャルル七世15〜16歳ごろまでのあれこれ
先日完結した『歴史家たちのポジショントーク:暗君か名君か、矛盾だらけのシャルル七世』のベースになっているガストン・ボークール著『Histoire de Charles VII』(1881年刊)を少しずつ翻訳中。
ページ数が広辞苑超えの大著ゆえ、翻訳して公開するかわかりませんが。
好奇心が続く限り、自分のために読み続けると思うし、仕入れた小ネタをちょくちょく語りたい。
今読んでいるのは1巻の半分くらいで、シャルル七世は15〜16歳ごろ。
まだ全然序盤なのに、これまでに読んだどの本よりも情報量が詳細かつ膨大!
2歳の時にブルゴーニュ公に誘拐されて数ヶ月連れまわされた
会計帳簿をもとにしたお買い物リスト
シャルル七世と関係者たちの書簡集
14歳で中将になり、初陣を飾ってからの戦歴
バスタブを2個持っている(入浴習慣があることが確定)
馬とロバが大好き! 厩舎が充実していて馬丁たちと仲がいい
時代考証と人物の解像度が上がってきたせいか、『7番目のシャルル』少年期編を書き足したくなりますね。キリがないからやらないけど。
いろいろある中で、特に気になるのが…
シャルル七世が生涯で唯一、怒りの感情に任せて敵を皆殺しにした戦い!
当時15歳。7番目のシャルルでは時系列とっくに過ぎてますが、穏やかで内向的な性格、戦争と流血が嫌いな少年がそこまで豹変した理由と背景をね…、掘り下げてみたいなぁ。この人は一見大人しそうに見えるけどかなりの激情家だったようです。
構想ばかりで、なかなか筆が進まないのが歯がゆい。
ぶっちゃけ、創作して話を盛らなくても、史実をそのまま書く方がドラマチックな気がしてきました。
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自著の紹介
既刊:デュマ・フィスの未邦訳小説『トリスタン・ル・ルー』
2022年10月21日、シャルル七世即位600周年記念にリリースしました。
Kindle版(電子書籍)とペーパーバック版があります。
新刊:『十九世紀の異端科学者はかく語る』
ジョン・ラボック著『The Pleasures of Life』第一部を翻訳・書籍化しました。訳者・序文で「ダーウィンとラボックの師弟関係」を書き下ろし。
web小説『7番目のシャルル』シリーズ
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