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儒学を背景とした政治改革及び天皇公選制の導入により、日本に平和的易姓革命を起こし、ファ…

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儒学を背景とした政治改革及び天皇公選制の導入により、日本に平和的易姓革命を起こし、ファシズムとは異なった形で現代の空虚さを克服する為に活動しております。

最近の記事

コジェーヴの日本論と政治的スノビズム―西洋の歴史を終わらせるということ―

 これは、その独特なヘーゲル解釈によって知られている、ロシアから革命を経てドイツに亡命し、その後フランスに移り戦後には官僚として働いた哲学者であるアレクサンドル・コジェーヴの主著『ヘーゲル読解入門』に註として掲載された文章の引用及びその解説である。  コジェーヴは、日本の江戸時代を「歴史の終焉」が訪れた後に、アメリカ的動物化とは全く異なった倫理が支配するようになった文明と捉えていた。このコジェーヴの日本論について、坂井礼文氏の論文である「歴史の終わりと主体の問題について―

    • 【社説】「こどもまんなか社会」と少子化対策は両立し得ない

       今年に新設されたこども家庭庁の名前に「家庭」という文言を入れるのか否かという問題において、いわゆる「リベラル派」と「保守派」の間で論争が巻き起こったことは記憶に新しい。しかし、両者がどちらも前提としているものは、ある種の母権制社会の原理である。  こども家庭庁の掲げるスローガンである「こどもまんなか社会」が意味するものは、結局のところ「こども」を社会の中心に据える主体である所の「親」を中心とした構造の支配する社会のことである。<共同幻想>とも言い換えられるであろうこの構造

      • 第一回新民社宣言――現代的諸問題と性理学について――

        はじめに  現代の日本に於ける主要な社会問題のうち、最も幅広い層に懸念材料として受け取られており、且つ問題に対する諸個人の見解に顕著な社会的分断が見られるものの一つに、少子高齢化、及びそれに伴う経済成長の鈍化が挙げられるであろう。与党である自由民主党や公明党を始めとした、日本の国会に議席を有する諸政党は各々対策案を講じているが、中でも、立憲民主党の現政務調査会長である長妻昭氏の談話[1]は、過去40年間における未婚者の割合増加について指摘されているという点で、他の政党の発表

      コジェーヴの日本論と政治的スノビズム―西洋の歴史を終わらせるということ―