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詩|短篇小説

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ひさしぶりに詩を書きたくなりました。昔はよく詩で表現していたのに、しばらく散文ばかりで。これからはまた、自然にことばを紡いでいけたらと思います。散文詩的なごく短い読み切り小説も、… もっと読む
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2022年7月の記事一覧

涙とともに種を蒔く

泣きながらでも わたしは前にすすんでいく その先に ほほえみが 待っているかもしれないから ◇見出しの写真は、みんなのフォトギャラリーから kuwagatg_bassさんの作品を使わせていただきました。 ありがとうございます。

心はずっと痛かった

やわらかいふわふわした布のようなもので そっと包んで触らないようにしているけれど 心の奥の心がずっと痛い 子どものころからずっと 焼けただれたみたいになってひりひりしている ことばの矢とか激烈な感情とか そういった負のものをぶつけられすぎて たぶんもう、もとには戻らない そんな焼け野原が 心の奥にずっとある ふだんは奥の奥の静かな湖の底のような場所に そっとしまって触れないようにしているけれど 痛くないわけがなくて たんに痛みを抱えながら 生きるのになれてきただけ 心が揺