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詩|短篇小説

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ひさしぶりに詩を書きたくなりました。昔はよく詩で表現していたのに、しばらく散文ばかりで。これからはまた、自然にことばを紡いでいけたらと思います。散文詩的なごく短い読み切り小説も、… もっと読む
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2022年4月の記事一覧

詩|手

今日を生きていることが あたりまえではないのだと 流れてくるニュースが くり返し示す それでも空は ゆるぎなく澄んでいて 私が顔を上げさえすれば そこに広がっているのだった 人の営みにかかわらず この世界は 圧倒的なまでに美しいのだと 気づかされ、ただ 立ち尽くす 無力さを 思い知り だけど 人はその手を 人にさしのべることだって できるのだから 善を信じる心を あきらめてはいけない ◇見出しの写真は、みんなのフォトギャラリーから 鍬形( kuwagatg_bass