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数字に踊らされている気がする。  新見正則

感染数、ちょっと増えてきましたね

新型コロナウイルスの東京の感染者は、最近は50人前後です。ボツボツと拡大しているようにも思えます。広報サイドは検査する対象を増やしたので、当然に感染者数は増大すると言い放っています。経済を建て直したい立場と、感染の拡大を食い止めたい立場が、微妙にぶつかっているように思えます。

世界もなんとなく変わってきているよ

北京は、膨大なPCR検査を行い、それでも感染者がゼロであった日が数十日続きました。つまり第一波は収束したのでしょう。しかし、なんと北京の巨大な海鮮市場で感染者が発見されました。第二波の到来です。いま、北京はロックダウンされているようです。

アメリカでは243万人が感染し、12万人以上が新型コロナウイルス肺炎で亡くなっているようです。それなのに現在の関心は、Black lives matter. です。ヨーロッパは、感染拡大をある程度見越したうえで、国境を開放する作戦に出ています。スウェーデンは比較的緩やかな規制で新型コロナウイルス肺炎に対応してきましたが、一時は大多数が擁護していた公衆衛生庁に対する支持も落ちているようです。

それぞれの国がそれぞれの立場で新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済の復活を天秤にかけて、正解が見えないなか、精一杯の舵取りを行っているように思えます。

正しく怯えて、正しく対応したいよね

そんな時、僕には人生観や哲学、世界観こそが大切に思えるのです。目の前の数字に踊らされることはやめようということです。インフルエンザは日本国内ではざっくりと毎年約1,000万人が感染し、約1万人が死亡すると言われています。国内の新型コロナウイルス肺炎の現在の感染状況は、感染者 約18,000人、死亡者 1,000人弱です。

現状の数字で敢えて比較すると、国内の新型コロナウイルス肺炎の感染者数はインフルエンザの約500分の1、死亡者数は約10分の1です。インフルエンザに感染したら自宅療養や入院で加療していても、誰かにインフルエンザを移しているでしょう。そして、高齢者がインフルエンザに感染すれば亡くなる確率も高くなります。そして、皆がそれを仕方ないこととして受けいれています。今こそ、インフルエンザの時のように落ちついて、1,000万人の感染と1万人の死亡を納得して受けいれる準備をする時期に思えます。 

人は他人にある程度迷惑をかけて生きています。感染症を移されることもあれば、感染症を人に移すこともあります。そんなリスクは承知でインフルエンザのシーズンに、われわれは仕事に行き、学校で勉強し、そして日常生活を極端に変更することなく送っています。もちろん体調が悪ければ休養するなどの常識的な対応はすべきです。

第一波が収束する前に、再拡大が起こるかもしれません。運良く第一波の感染者数がゼロとなり、そんな日が長く続き、そして第二波の到来を迎えるかもしれません。いま、僕たちがやるべきことは、インフルエンザの時に行ってきたような対応に思えます。怯えすぎず、軽んじることは慎むということです。そんな人生観というか、各自の哲学というか、世界観がなぜか欠落しているように思えるのです。

何が正解かは僕にもわからないけれど。

日本にとって、何が正しい選択肢かはわかりません。僕が言える唯一の正しいことは、医療崩壊を起こさない範囲に加療が必要な感染者を収めることです。その1点を忘れずに、経済の活性化と新型コロナウイルス肺炎の拡大阻止を進めていけばいいと思っています。何が正解かは、あとになってみなければわからない以上、情報の透明性と迅速な情報の共有化が必要と思っています。

なんとも気味の悪い新型コロナウイルス肺炎ですが、日本ではまだまだインフルエンザに比較すれば、数字的には小さい感染であることを知っておきましょう。こんな、誰も予想しなかった新型コロナウイルス肺炎の流行は、新たな時代へのパラダイムシフトにつながるのか、そうではなく、プレコロナの時代にもどるのか、それも誰にもわからないことと思っています。

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