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僕のプレゼン2  新見正則

僕たちの華麗なプレゼンがテレビに!

数日前、NHKのEテレ「大田光のつぶやき英語」の後半でイグノーベル賞にちょっと触れて頂きました。

16年連続で日本人が受賞しているという内容ですが
イグノーベル賞のプレゼンのシーンは
なんと、2013年の僕たちがでてきました。

テレビとして一番絵になるのは僕たちのプレゼンと勝手に自画自賛しています。

イグノーベル賞って何?っていう方に

イグノーベル賞はノーベル賞のパロディー版です。

毎年ノーベル賞週間の少し前の9月の上旬、
ハーバード大学のもっとも大きな講堂であるサンダースシアターで行われます。

「人を笑わせ、でも考えさせてくれる研究」をターゲットに
約1万件の論文から10件を選び、イグノーベル賞として毎年発表しています。

僕は2103年に「オペラ椿姫を聴かせると移植した心臓が止まらない」という論文でイグノーベル医学賞を頂きました。

選考課程にはリアルのノーベル賞受賞者が何人も参加していますし
授賞式にもリアルのノーベル賞受賞者が壇上にいて、
そして授賞式後のパーティーでも祝ってくれます。

僕が頂いた賞状にはリアルのノーベル賞受賞者が3人もサインをしてくれました。

僕たちがプレゼントップバッター

2013年のイグノーベル医学賞は日本人のグループがもう1つ受賞していました。タマネギを切ると涙がでる機序の解明だと記憶しています。
当日、サンダースシアターの地下の待合室に集まると、
なんと10組の中のトップバッターということで本当に驚きました。

1分を超えて、でも長過ぎはNG

そもそも授賞式でのスピーチは1分が基本。
そして1分を超えると8歳の女の子が登場して
「I`m bored. Please stop」と言うのです。

ですから、1分を超えるスピーチを用意することが大切。
渡米前からわかっていました。

同僚(当時は大学院生)の2人に、
「マウスの着ぐるみを来て、心臓の形をしたクッションで参加しますから、
講演はお願いします」と言われていました。

そこで、数ヵ月前から1分を超える、
つまり80秒ぐらいの講演を用意していたのです。

しかし、詳しい段取りは当日にならないとわからないので
他の参加者の発表を見ながら、最後の段取りをつけようと思っていました。
ところが自分が最初の発表だったのです。

腹を括ってまな板のコイになる

プレゼンは所詮日頃の自分しかでません。
いろいろなハプニンがありますが、
日頃の自分を出せばいいと腹を括っているとなんとかなるものです。

そんな心境でリハーサルもなく臨んだプレゼンが幸い上手く行きました。
同僚の応援も、周到な準備も、そして他のいろいろなことが幸いして、
オープニングの発表であった僕たちのプレゼンは大盛況でした。

そんな映像が当時も多くのメディアに流れ、
そしていまもときどき放映されます。
とっても光栄なことです。

ハプニングに備えよ! (どうやって?)

プレゼンは周到に用意をすることも大切です。
でも実はときにいろいろなハプニングが起こります。
そんなとき気が動転してはせっかくの準備が台無しです。

僕は発表用のパワーポイントが突然使えなくなっても
パワーポイントなしで発表する作戦を会得しました。
また、大会場でマイクが使えなくなっても動じないよう
オペラの先生に発声を習いました。
パワーポイントもなく、マイクもなしで臨めるという心の安寧感は
本当に貴重です。

何か起きたときは、素の自分で勝負せよ

そんな用意をしておくと、他のいろいろなハプニングが起こっても、その場で対応できるようになります。何が起こるかわかりません。
最後は素の自分で勝負するしかないのです。

そんな僕のプレゼンの極意は
「スターのプレゼン」(新興医学出版社)にまとめてあります。
是非、一読下さいね。


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