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覚悟はできているか?  新見正則

with コロナは、すでに半年

新型コロナウイルスを身近に感じるようになって約半年ですね。年明けは中国の武漢だけの肺炎だと、僕も楽観していましたが、今や世界で大流行です。アメリカでは感染者数が300万人を超え、死亡者も13万人以上になりました。一方で本邦の感染者はやっと2万人を超え、死亡者はまだ1,000人に達していません。本当に不思議ですね。

他の国の対策は参考になっても、どの国の対策を真似すればいいのかは実は不明です。新型コロナウイルス肺炎が本当に落ち着いた時に、どの対策が正しくて、どの対策が愚策であったかが判明します。

1つ1つは正しくても、全体でみれば不正解になることも

未だに未知の部分が多い新型コロナウイルス肺炎ですが、情報不足のなかで解決策を見つけ、進む方向を決めなければなりません。それぞれの専門家が、自分が正しいと思うことを主張することは大賛成ですが、それを総合して意志決定する人が、日本の将来を決めるのです。

医療サイドは少なくとも医療崩壊となるような新型コロナウイルス肺炎の増加を望まないことは明らかです。しかし、ゼロリスクを盲信して、すべての接触禁止を訴えることは、感染症の防止には明らかに有効でも、経済の破綻を招いて、決して得策ではないという論調に世の中は移っていると思います。

医療も同じですよね。心臓だけのことを思えば、血圧は出来る限り下げた方がいいのでしょう。でも、血圧を下げすぎれば、なんとなく元気がなくなったり、フラフラすることは臨床を行っていれば度々経験します。血圧が高い方が元気という人は少なからずいます。循環器疾患に限れば最適でも、全体で見ると実は不正解ということもあるのです。

リスクを取るの? 取らないの?

未だに年間3,000人前後の人が交通事故で死亡しています。ゼロリスクを願うのであれば、家から出なければ、交通事故死をゼロにすることは可能です。でも僕達は、そんな年間3,000人が死亡するリスクを承知で外出しています。そのリスクの線引きをどこにするかが大切です。

新型コロナウイルス肺炎の死亡はいまだ1,000人です。年間3,000人に届かないのであれば、交通事故と同じ程度ですから、危険は織り込み済みとして自由に生活すればいいのでしょう。しかし、自由に生活したとき、どんな結果が待っているかを誰も予想できないので、不気味なのです。そうであれば、いろいろな意見を聞いた上での政治的決断で国の舵取りをするしかないと思っています。

みんな、それぞれの立場で迷っている

自由に振る舞っても問題ないと唱える人もいます。自由に振る舞えば数十万人が感染するといったデータを出す研究者もいます。これからの日本で何が起こるのでしょう。政府や首長の舵取りで、そしてメディアの流す情報に左右されて、国民の感情は動きます。一党独裁国家として国民の生活をコントロールができる中国の動態は参考にしかなりません。日本ではそこまでの強権的な自粛は不可能でしょう。大統領選を11月に控えたアメリカは、再選を目指す大統領のもと、少々の死亡者が出ても経済を疎かにはしないでしょう。

それぞれの国がそれぞれに悩んでいます。そんな情報があまり流されない日本のメディアを僕は訝しく思うことがあります。日本は中国ともアメリカとも異なります。民主主義の日本で、将来どんな未来が待っているかは、やはり政権に身を委ねるしかないですね。

自分で自分の道を決める、覚悟。 

いま、僕にできるのは、何が起こってもそれを受け入れて生き抜く覚悟を決めることです。最悪の事態になれば、誰も予想できない未来になります。そんな時は、個人であれば素早く人生の価値観を順応させることができるか、企業であれば如何に合理的にピボット(業態変更)できるかが、死ぬか生きるかの分水嶺になると思っています。僕は冷静に世の中を俯瞰して、そして自分や家族の生き方を決めたいと思っています。

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