見出し画像

男の介護

今回の出版社からのお題は「男の介護」です。このお題の根底にある思いは、女の介護は当然ということでしょう。長く日本では「男は仕事・女は家庭」というパラダイムが浸透していました。

男は仕事、女は家庭はもう古いですよ

最近は女性の社会進出が進み、以前と比べれば、「男は仕事・女は家庭」という固定概念に変化が生じていることは確かです。しかし、その変化はまだまだボツボツとしたものです。

コロナショックでそのパラダイムシフトに拍車が掛かるのか、または再び以前のパラダイムに戻るのか、どうなるのでしょう。ポストコロナで「男の介護」の変容がはっきりするのでしょう。

リモートワークなら、介護も可能

コロナショックでリモートワークが可能になりました。在宅で仕事ができます。仕事の時間も、リモート会議を除けば、フレキシブルになりました。タイムカードを押して仕事を進める時代は、会社に居れば能力に関係なくお給料をもられえました。ところがリモートワークになると、成果に対して報酬を頂く形になります。同じお給料をもらうには、いままでよりも長く働かなければならない人と、いままでよりもずっと短い時間で仕事が終了する人に分かれるでしょう。

在宅で仕事が可能となると、介護にかかわる時間も捻出できるようになります。男の介護、女の介護という考え方よりも、介護をできる人が介護を行うという時代になると思います。介護される方も、できる限り健康寿命を延ばして、介護されないように努力すべきですね。

僕の、僕なりの介護

僕の母は90歳まではボケもせず本当に元気でした。100歳までこのまま元気に過ごすものと家族は誰もが思っていましたし、それを期待していました。ところが、90歳からボツボツとボケはじめました。そして、5年後に亡くなりました。その5年間は家内が介護を担当してくれました。本当に感謝の気持ちで一杯です。医療関係の仕事はリモートワークに向かないものが多いのです。

でも、休みの日などは、僕も介護に参加しましたよ。母のおむつを替えたり、食事の介助をしたり、一緒にお風呂に入ったりしました。良い思い出です。母には点滴も、胃瘻造設も行わなかったので、最後はどんどんと軽くなり、当時の娘の体重、28kgよりも軽くなって、そしてカラカラになって亡くなりました。とろみを付けた食事を数口だけ食べる生活で約半年、そしてとろみを付けた水を一口だけで、約1ヵ月生きました。最期は菩薩さんのような優しい顔で亡くなりました。カラカラでしたから、床ずれもなく、異臭もせず、チューブ類も一切なく、本当に介護は楽でした。そして亡くなった後、一晩、娘と愛犬は母と一緒に布団で寝ていました。なんだか懐かしい思い出です。

人はいろいろ、人生もいろいろ

コロナショックでいろいろな価値観が変わるでしょう。男性が自宅で介護に専念し、女性がオフラインで働くということも当たり前になるのかもしれません。男性と女性というグループ分けがあまり意味をもたない時代になることを願っています。

もちろん、専業主婦が希望の女性にはそういう生き方もOKです。一方で、専業主夫という生き方があってもOKと思います。女性がしっかり稼いで、男性が家を守るという形です。

いろいろな生き方があって良いではないですか。いろいろな生き方をするには、僕は複数の仕事を持っている方がいいと思っています。1つの仕事で30年生き抜き、そして定年して、余生を終わるという時代は過去のものになります。1つの仕事を30年続けられる人はどんどんと少なくなります。複数の仕事があれば、コロナショックのような世の中の変化にも対応できますし、また介護が必要になったときにも対処可能です。

コロナショックは自分の今後の生き方を考えるには本当に良い機会と思っています。

アフターコロナを考える医師のための勉強会、YouTubeライブ漢方Q&A!
人生を考えるならいま。勉強するならいま。
もう1つの臨床の武器として漢方を身につけるチャンスです。
モダン・カンポウはそんな先生方を応援します!
ご参加はどなたでも。フリーアクセスでコチラから↓
毎週火・金、夜21時スタートです

モダン・カンポウを勉強するならこの本から始めよう!
新見先生のモダン・カンポウの全容がわかる1冊!

https://www.amazon.co.jp/本当に明日から使える漢方薬―7時間速習入門コース-新見-正則/dp/4880027065/ref=zg_bs_2257108051_61?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=9S3EKFHRGD52GW50S0PW


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?