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読書の秋、医学書以外も、いろいろ読もう  新見正則


時間のないひとは1冊30分で読み飛ばせ!

新しい知識や情報を仕入れるのに本は役に立ちますね。YouTubeやNetflixなど、新しいチャネルが次々出ている今日この頃ですが、僕は結構本を読みます。情報を仕入れる本、つまりビジネス書などは、斜め読みです。目次を見て、はじめにとあとがきを見て、そして内容を斜めにざっと読み飛ばすイメージです。早ければ30分で1冊終了です。

要約だけ読んでおしまいでもオッケー

最近はそんな速読に加えて、まず興味があるビジネス書は検索サイトに「ビジネス書の題名+要約」のキーワードで要約を探し、とりあえず要約を読むようにしています。多くの人が興味を持っているビジネス書はいくつか要約が出ていますので、それをざっと読めば大雑把な内容把握には十分です。そしてYouTubeにも書籍の内容を解説した動画もあります。そんな情報をヒントにして、自分が本当に読みたいと思う書籍を購入すればいいと思っています。

モダン・カンポウをちゃんと勉強したい?

YouTube漢方JPでも僕の書籍の解説をたくさん行っています。そんな解説を聴いて実物の書籍に興味をもって頂けたら、是非書籍を購入してもらって、勉強して頂こうという作戦です。漢方JPのサイトでもいろいろな解説を加えています。ですから、ざっと僕の漢方の立ち位置、つまりフローチャート的思考、モダン・カンポウ的考え方は書籍を購入しなくても、理解できます。そしてファンになって頂いた暁には書籍をどんどんと購入して、そしてしっかり勉強してもらおうと思っています。僕が歩んだ20年以上の勉強の過程を1年前後で追いつけるように書かれたテキストがたくさん出版されています。最初に読むなら、『本当に明日から使える漢方薬 7時間速習入門コース』がお薦めだよ。

気に入って何度も読み直したビジネス本!

僕は、ビジネス書は基本的に斜め読みでOKと思っています。すべてのビジネス書を一字一句読むことは時間の無駄と思っています。1冊のビジネス書に何箇所か役に立つフレーズが見つかれば十分です。なかには何度か読み直すと、以前に気がつかなかったことを発見する書籍もあります。僕が気に入って何度も読み直した本の一部をご紹介します。エイドリアン・スライウォツキーの『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』とピーター・ティールの『ゼロ・トゥ・ワン』です。この2冊は、僕が法政大学経営大学院イノベーションマネジメント研究科で行っている講義(1コマ3時間半×7回)でも使っていますよ。

ゼロ・トゥ・ワン!

ゼロ・トゥ・ワンという文言、結構気に入っています。無から何かを創り上げる、僕のやりたいことと合致します。1を10に、10を100にするのが好きで得意な人もいます。でも僕はゼロから1を作るのが性に合っています。フローチャート漢方薬もモダン・カンポウもそうでした。

遠く離れて燃え上がる

さて、ビジネス書はさておき、小説はゆっくり読んで下さいね。僕がイギリス留学中にハマった本は、司馬遼太郎の『坂の上の雲』です。「まことに小さな国が、開化期を迎えようとしている」で始まる小説です。イギリスで必死に免疫学を勉強している僕には本当に心打つものがあったのです。当時、本当に愛国心に燃えていたのです。

必死に生きる姿は美しい

ところが、帰国するとその愛国心は萎えてしまいました。代わりに、人生を受け止めて、庶民が必死に生き抜く姿を描く藤沢周平の小説が好きになりました。『蝉しぐれ』などの代表作を含めてたくさん読みました。僕は彼の風景の描写が好きです。本当に文章を味わうときは、一字一句を噛みしめるように読みたいのです。

以前、BSのテレビ番組の企画で藤沢周平の書籍に関する対談を林修先生と僕で行いました。それを藤沢周平さんの娘さんが見て喜んでくださって、『獄医立花登手控え』のあとがき執筆を依頼されました。文春文庫の『人間の檻 獄医立花登手控え(四)』のあとがきは、なんと僕が書いていますよ。

たくさん読んで自分の世界を広げよう

いろいろなご縁で楽しく生きています。今後も、ゼロ・トゥ・ワンを目指して、いろいろと挑戦を繰り返していきたいと思っています。そんな時に気持ちを鼓舞する小説も、心を安らげる小説も、自分の幅を広げてくれると思っています。

編集部より。一番のお薦め、この本だよ!

明日の21時は新見先生のYouTubeだよ!
カンポウをこの際処方してみようかと思ったら、
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