わが家の愛犬と漢方薬 新見正則
小雪ちゃん13歳。人間でいうと64歳
わが家の愛犬・小雪ちゃんは、もうすぐ13歳です。僕はもうすぐ65歳です。
小型から中型犬の年齢は1歳で人の15歳、2歳で24歳、その後は1年ごとに4歳ずつ年を重ねるそうです。すると現在、12歳の小雪は人の年齢では64歳です。現時点では僕と同い年になりました。
このあともお互い年を取りますが、小雪は僕よりも4倍速く高齢化します。
僕と漢方薬、恩師 松田先生との出会い
1998年にオックスフォード大学大学院から帰国しセカンドオピニオン外来を始めると、西洋医学的治療で治らない人をたくさん目の当たりにしました。
何かできることはないか、と保険適用で使える漢方薬に興味を持ちました。漢方が効くからという理由ではありません。「保険適用で使えるなら、ちょっと勉強してみよう」と思ったのです。そこで、適当に漢方エキス製剤を処方して飲んでみたら、ビギナーズラックもあって結構効いたのです。
しかし、いろいろな書籍を読んだり、講演会に出席して勉強を進めると、それ以上の進歩はありませんでした。もう漢方の勉強を諦めよう、と思ったとき、松田邦夫先生に出会いました。そして陪席で勉強させていただけるようお願いのお手紙を書きました。松田先生にご快諾いただき今日に至っています。もう20年近く前のことです。
そして最初の陪席のとき「漢方だけでは治りません。運動などを含めていろいろと体に良いことを行ってください!」と言われました。
トライアスロンを始めて小雪ちゃんに出会いました
当時は外科医として超忙しかったので、運動はなかなかできませんでした。そして50歳になって転機が訪れました。緊急手術の毎日から突然開放されたのです。
まず筋トレを始め、51歳から金槌親爺の僕が水泳に取り組みました。そして52歳の時にオリンピックの距離(スイム1.5km 、自転車40km、ラン10km)のトライアスロンを完走しました。その日にブリーダーに行って、もらってきた子が小雪ちゃんです。
飼い犬や飼い猫が漢方薬を食べるって!
松田邦夫先生が教えてくれました。「昔は煎じ薬が主流で、煎じ滓を庭に捨てると、飼い犬や飼い猫がその煎じ滓を食べて元気になった」そうです。
そこでわが家の小雪ちゃんにもいろいろと漢方薬を飲ませようとトライしました。保険適用漢方エキス製剤をお湯に溶かしてトライしましたが、ほとんど匂いを嫌がって飲みませんでした。
そして、当時の大学院生であった獣医師の井上明先生が漢方薬に大変興味を持ち、そして共著で「獣医版フローチャートペット漢方薬」(新興医学出版社)を上梓しました。この書籍は多くの獣医師の先生に歓迎されました。
フアイアの魅力は免疫を中庸に整える力
今、小雪が食べているのは生薬フアイアです。生薬フアイアは2018年に肝臓がん手術後の患者さんを対象にした1,000例規模のランダム化された大規模臨床試験を生存率で勝ち抜き、超一流英文医学誌「GUT」に掲載されました。
なんと明らかな抗がんエビデンスを獲得した世界初の生薬です。このフアイアは免疫力をアップさせ、がんや感染症、そして認知症の防止に役立ちますが、過剰に亢進した免疫はダウンさせます。
ですから免疫が亢進して生じる病気である喘息、アトピー、IgA腎症、乾癬などでも有効性が確認されています。生薬は自然界のものですから多成分系です。ですから免疫を中庸にする働きがあるのです。
生薬フアイアで死ぬまで元気にいてほしい
小雪ちゃんにこのフアイアをササミと混ぜて毎回与えていますが、不思議なことに嫌がらずに完食しています。そのお陰か毛並みもよく、現在のところ元気に過ごしています。
じつは僕も家内も毎日、健康維持のためにフアイアを飲んでいます。詳しくは「抗がんエビデンスを得た生薬フアイア 各種がん・免疫疾患に科学的根拠が続々登場」(新興医学出版社)を御一読ください。