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新規事業の成功に重要な事は組織変革(アップデート)ではないのか

シンチャオ!

新規事業の立ち上げを社内で実施していると、なかなか成果が出ない状況が続くとコストセンターと思われがちです。

結果を早く出す必要はありますが、なかなか結果が出にくいのが新規事業の特性であり、不確実性が高いのが特徴的。

早期新規事業を成功させたいと思っても成功できない理由について、経験者たちがたどり着く答えに、組織改革があります。

私が尊敬している新規事業専任者の守屋さんも、新規事業の成功には組織改革が必要で、特に実行者の意思が大切であると。

今回の記事では、新規事業の成功において、組織変革が最も必要と感じる理由について、新規事業の立ち上げを現在進行形で行う中で感じる事を言語化していきます。

アイデアが優れていても、実行者によって成功確度が変わる

守屋さんの著書にも記載があるように、新規事業の成功確率の"9割"は当事者の意思で決まります。意思とは、なぜその事業を実行するのかが根幹として大切で、"やり切り力"の根源にもなります。

また、意思決定を連続的に、時に複雑な構造で理解が追い付いていない事象に対しても、意思決定をしなければなりません。

ただ、この意志力は、元々備わっているとは限りませんし、潜在的に秘められたポテンシャル能力に近いようなものです。

呪術廻戦より

ですので、意志力がそもそもなかったり弱い人が実行者になってしまうと、新規事業の成功確度が格段に下がってしまうのではないかと思います。

この意志力は、"覚悟の回数"に比例すると個人的に思っており、人生を通じて、環境を大きく変えるような決断や、周りに影響を及ぼすような決断を重ねてきた人間が相当していると思います。体育会系人材が重宝されるのは、この所以だからと思っています。

提案者=実行者はハッピーセット

大手の社内新規事業となると、提案者がコンサルファームなどで、実行者が社内で明確に存在しておらず、責任の所在の100%が実行者にないケースは成功確度が格段に下がる印象です。

これは、上場企業の大手の社内新規事業に関わった際に強く感じました。

自社で検討できないので外部にアウトソースするのは理にかなっていると思います。しかし、自社で検討しない状況はリスクを取っておらず、事業案創出の経験値が高い(=プロ)コンサルティングに依頼する状況は、事業案創出の素人が考えて失敗する可能性を下げれますが、自社で検討して実行しない限りは成功する可能性も上がらないでしょう。

理由は、責任の所在が不明確になりやすく、なぜその事業を行うのかの"Why""意思"の部分が、外部人材の思考回路の枠組みにはまってしまっていて、実行者による思考ではないからです。

そうなると、事業の方向性を示すような意思の機能部分が無い状況なので、提案者と実行者は必ずハッピーセットであることが大切だと思います。

成果と失敗が評価される仕組みが機能しているか

新規事業は10回やっても1回しか成功しないと言われる程、不確実性が高いです。

余談ですが、この確率論については疑問を最近持ち始めています。そもそも10回やる人が少なく、1~2回で止める人が多いから、必然的に1/10の確立になるのでは?と思ったり。

失敗する可能性が低いので、失敗をきちんと評価する制度が社内にないと、実行者も育ちない状況で、離脱してしまうのではないかと思います。

また、成功すれば収穫がデカいのが新規事業ですが、短期の実績ばかり着目していると、収穫が小さいと判断されがちです。とはいっても、数か月で莫大な利益を出せるような新規事業は、現代では難しいと思います。

フェイスブックでさえ、マネタイズを行ったのは、初期サービスをリリースしてから数か月経過してからです。事業アイデアの特性にもよりますが、対象ユーザーの目新しいソリューションを提供するのは極めて難しいのが現代です。

先日の記事で、ソリューションより課題発見の方が難しい旨を記載しているので読んでみてください。

ですので、新規事業において失敗と成功を適切に評価できる仕組みが必要で、新規事業案そのものの評価と、実行プロセスの評価を行うが良いのではないでしょうか。

新規事業においてもMVVが極めて重要

最後に、新規事業におけるMVVが明確ではない、あるいははっきりしないまま進行してしまう新規事業は、他社に追随あるいは模倣されて失墜してしまうのではないかと思います。

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の力は偉大です。事業における魅力がすべてここから生まれるといっても過言ではありません。

ホモサピエンスの種族が激しい競争環境を生き残ったのも、嘘を信じる力、、すなわち虚像(巨象)を強く信仰できるのが私たち人間の能力であり、本能です。

なのでMVVで虚像(巨象)を作りあげ、それに向かって猛突猛進することは理にかなっているとも言えますよね。

また、MVVが明確だと、採用、広報のコンテンツにもなりますし、営業時にもストーリーの訴求や競争優位の源泉として訴える事も可能です。MVVがぶれると事業の方向性がぶれるので、事業アイデアが市場に受け入れらた段階で、MVVを定める事が極めて重要です。

さいごに

社内での新規事業立ち上げや他社の新規事業支援に関わる中で、共通している事をまとめてみました。起業はスモールビジネスや事業サイズなどの前提条件を自分で決めることができるので、起業よりも社内新規事業の方が難易度が高いのではないかと感じます。笑

新規事業創出に関連する気づきを今後も発進していきます!


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