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DAOコミュニティを成功させるメンバーの巻き込み方とは?DAOのローンチから分散化までの9つのフェーズ

ここ最近、ありがたいことにPodcastや企業の勉強会など様々な場所でDAO/web3についてお話をさせて頂く機会があります。

そういった場ではよく「DAOはミッションの実現に共感するメンバーたちのコミュニティであり、コミュニティのインセンティブと個人のインセンティブが一致しているのが特徴である」とお伝えしています。

いわば自分の利益のための行動が、コミュニティ全体の利益に紐付いている状態。それが一番理想的なDAOではないかと考えています。

一見、シンプルな組織体系のように思えますが、それをワークさせていくのは一筋縄ではいかないものだと、有名なDAOであるIndexCoopの事例で知ることができました。

こちら朝倉さんのVoicyでIndexCoopのコントリビューターである永田さんが赤裸々にその内情を語ってくれています。

内容として簡潔にまとめると、世界中にいる各コントリビューターが自分のやりたい仕事を自律的に行ってる一方、それがIndexCoopの成長に貢献しているかROIを図る術がなかったというものになります。

成長に繋がるか定かではないアクションに対し、報酬(予算)が放出され続けておりサステナブルな仕組みになっていなかったためトークン価格が半減し多くのコントリビューターをリストラする結果になった、という内情のようです。このような体験、学び、反省はまだDAOが普及していない日本においては非常に有益な情報であり、オープンにシェアして頂けていることに感謝しかありません。

DAOを展開していく上でこの事例から多くの学びが得られると考え、このnoteではどのようにDAOを運用していけば理想形態に近づけられるのか?という問いについて考察を進めていきたいと思います。

DAOはまだ黎明期であり定義もない概念、正解を求めるのは時期尚早だと認識していますが、よりよい仕組みを試行錯誤していくために少しでも参考になれば幸いです。”自律分散型”と訳されるDAO、ボトムアップの側面に目が向きがちですが、本当にそれでいいのかをまずは見ていきましょう。

トップダウン or ボトムアップ

”早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け”

アフリカのことわざ?

よく聞かれる名言ですが、DAOの運営方針を考える上で示唆に富む言葉でしょう。トップダウンかボトムアップか、それは二項対立的なものではなく、組織の目指すところによってどこを優先するのかというグラデーションの話しかと思います。

トップダウン

従来の企業はトップダウン形式を主流とし、スピード感をもって事業を推進していきます。一般的には「上層部」が戦略を決め、そして「従業員」が実行を行います。少数の上層部による意思決定の速さ、レイヤーごとのチームワーク、そしてトップの判断におけるレイオフなど、役割を明確化したトップダウンチームは意思決定と実行がとても速いのが特徴であり、これまでの国や会社の歴史において、多くの成果をもたらしてきました。

一方、オペレーションを最適化していく構造のため、それは余白に欠け新しいテクノロジーなどのイノベーションに対応しきれないことが欠点として挙げられます。

これはクレイトン・クリステンセンの「イノベーターのジレンマ」によって的確に言い表されています。

大企業にとって、新興の事業や技術は、小さく魅力なく映るだけでなく、カニバリズムによって既存の事業を破壊する可能性がある。

イノベーションのジレンマ wikipedia

その反動から近年では「オープンイノベーション」なる言葉が生まれ、ボトムアップ的なアプローチをとる企業とその成功例が多く生まれています。

スターバックスの窮地を救ったMy Starbucks Ideaを筆頭に、LEGO、Red Hat、Minecraftなど枚挙に暇がありません。

オープンイノベーションとは、製品開発や技術改革、研究開発や組織改革などにおいて、自社以外の組織や機関などが持つ知識や技術を取り込んで自前主義からの脱却を図ること。

オープンイノベーションとは?

ボトムアップ

ボトムアップはいわばコミュニティ主導であり、それは分散的、高い透明性、大規模、匿名的であることが特徴であるといえます。

トップダウンに対してスピード感と実行力に欠けますが、それは新しいイノベーションを創発するのに適している形といえるでしょう。

しかし強制力が働かないため、どうエンゲージメントを強く保ったまま定着させるかが難しい課題です。定着したとしてもIndexCoopのように個人のインセンティブを優先としたアクションとなるばかりでは機能するはずがありません。

この企業的なトップダウンと、コミュニティとしてのボトムアップのバランスをどうとるかがイシューといえますが、結論としてはDAOではフェーズによってトップダウンとボトムアップを使い分けるべきだと考えています。

まだ黎明期にも関わらず「コミュニティ」の側面が多く語られ、DAOと謳えば人々は貢献のために動いてくれると夢想しがちですが、そう思い通りにいくことは実際ほとんどありません。

トップダウン or ボトムアップはフェーズでわける

https://www.truenxus.com/blog/top-down-vs-bottom-up-approach

その起ち上げはまずトップダウンで行うべきであり、その後プロダクトとしてワークするもの(利益または売上を作れる状態、それが難しくても何かの課題を解決できる状態であるプロダクト)まで展開した後にトークンセールするなどしてDAO化してくのがいいのではと個人的には考えています。

もちろんプロダクト開発前からコミュニティを持つのはいいですが、実行においてはスピード感重視でコアメンバーのみの展開がいいでしょう。

プロダクトのローンチ前から(トークンセールの)期待値だけで貢献を引き出す形や、プロダクトローンチ前のトークンセールに関しては、いつぞれやのICOバブルのようなに世の中の信頼を失う形になると思うので慎重になるべきです。

最初の0→10のフェーズはトップダウン(VCからのエクイティ調達でスピード重視)、その後10以降のフェーズはボトムアップ(トークンセールによる市場からの調達)、そのアプローチが建設的ではないでしょうか。

Voicyでのお話によるとIndexCoopではボトムアップ軸から、トップダウン軸へ移行を進めるとのことですが、多くのDAOでそのより戻しが起こることが予想されます。

一時的に官僚的な組織になったとしても、DAOは企業とコミュニティのハイブリッドなブロックチェーン時代の組織体型として振り子のようにあるべき姿に収斂していくことを個人的には強く期待しています。

今でも多くのDAOがコアメンバーが戦略を決め、その優先度や実行の有無をガバナンストークン保持者たちの投票によって決めるなど、ハイブリッドな運用がなされています。また組織が大きくなってきたら一部門をSubDAOとして切り出して、子会社的に独自の運営を任せる事例も増えてきています。

例えば、NFTゲームギルド事業を展開するYGGのインド部門SubDAOであるIndiGGが6Mドルの資金調達をするなど、このような事例もDAOの拡大によってより増加することが予測されます。

スピードとイノベーション、実行と計画、オープンとクローズ、内的動機付けと外的動機付け、ミッション実現を目的としながら、様々なチャレンジのもとDAO運営が行われていくのではないでしょうか。

早すぎる定義に縛られないクリエイティブなアクションが成功のエッセンスのように思えます。

内発的動機付け or 外発的動機付け?

トークナイズドされたコミュニティであるDAO、どうしてもそのインセンティブの側面に目がいきますが、NFTやトークンを無差別に配ることがDAOの成功に起因するとはどうみても(短期的ならまだしも長期的には)思えません。

前回のnoteでは、トークンというのは従来の企業にはもちえなかった強力なインセンティブの仕組みとして紹介しましたが、それはあくまでもコアコンセプトへの共感があって機能するものだとここで補足しなければなりません。

トークンは内的動機づけされたネットワーク参加者をよりエンパワーするものであり、その逆ではありません。外発的動機から入るメンバーは、金銭的利益や注目度などの外的報酬に振り回され、ゼロサム的な短期的自己利益に最適化されてしまいます。

外発的に動機づけられたコミュニティのメンバーは、弱いコミュニティの基礎を形成し、他のより内発的に動機づけられた参加者を追いやってしまう、いわば負のスパイラルの根源になりえるのです。

そのプロジェクトを認知してくれるオーディエンスを増やすと同時に、ミッションや取り組みに共感してくれる参加者を見つけなければなりません。

簡単な方法ではありませんが、すぐにできるものとしてこのようなアクションが挙げられるでしょう。

  • コミュニティのブランディングとコミュニケーション

  • 有益なコンテンツの作成とメディア出版物での特集

  • 古参メンバーへのトークン配布とエアドロップ(遡及的に、というのがポイントです)

  • 他の関連コミュニティとのコラボレーションやパートナーシップ

  • ハッカソン、パネル、コミュニティコールなどのコミュニティイベント

  • 関連性の高い潜在的参加者への1対1の外部働きかけ

王道としてはこのようなものが挙げられ、まさにこのnoteもこれに類します(コミュニティメンバーを募集中です!)。全体数を求めすぎず、あくまでも内発的な動機のコミュニティ・メンバーを惹きつけることに集中しましょう。

絶対数よりも最初は熱量が全てであり、そこには0→1のエネルギーが必要です。

ここで多くのプロジェクトがやってしまう間違いは、新規獲得のためのエアドロップなど、金銭的なインセンティブを中心としたマーケティングに走ってしまうことです。そうではなく、そのコンセプトや価値観、ミーム、既存の参加者の紹介、開発の裏側など、コアメンバーが汗をかき透明性をもたらすことが、その後の長期的な関係性作りに起因することでしょう。

トークンはステークホルダー数を最大化しコミュニティを大きくできる強力な武器となりえますが、その真価を発揮するのは共感ベースで貢献してくれているユーザーを報いる瞬間なのではないでしょうか。

プロジェクトへの期待値を上げる

ここで一つオーディエンス獲得のためのマーケティングにおいて有効な方法をご紹介。

それがプロジェクトとマーケットのハブとなるキーパーソンへ足を使って働きかけ、インサイダーになってもらうことです。

ノードメンバーともいえるでしょうし、世俗的な言い方をするとインフルエンサーマーケティングともいえます。ターゲット属性に対し影響力のある人に、特別なNFTの受け渡しやトークンアロケーションの取り決めを行うことで、インセンティブが働き適切なオーディエンスへのリーチが可能です。

それがまさに前述した「関連性の高い潜在的参加者への1対1の外部働きかけ」となりますが、インセンティブファーストのオファーになりますので、短期的なものとなりえる前提で検討するのがいいでしょう。

実際、多くのプロジェクトがこのように水面下で仲間を集めたり、初期メンバーを集めるためのNFTドロップを行い、ローンチへの下地を整えています。

初期フェーズであればあるほど、見込みユーザーをステークホルダー化していくためには、どうしても初期段階でプロジェクトの期待値を上げていく必要があります。多くの競合がいる中、文字ベースのホワイトペーパーやLPの作り込みだけではアテンションを取ることは難しいので、このようなインフルエンサーを活用するのは初期の期待値を上げる有効な手段でしょう。

期待値でお金と人を呼び込み、ビジョンを具現化させるやり方はweb2と同じ、いやそれ以上ともいえます。

最初のステップはリレーションシップの構築

DAOに参加をしてくれたら真っ先に行うことが、リレーションシップの構築、そして次にオーナシップをもってもらうための貢献のチャンスを提供することです。

オンボーディングのための取り組みや時には1on1など、前者のリレーションシップ構築には多くの時間がかかりますがそこは避けては通れません。その過程をよりよいものにするためにもコミュニティメンバーへ自己宣言のプロセスは一つ重要なKPIといえます。

いくつかコミュニティに入ってみればわかると思いますが、アクティブに発信しているのは総数のおよそ10〜20%ほどであり、ここでも2:8の法則が働いていることがみてとれます。

そんな中、8割の参加者にリソースを集中するのは適切と言えず、多くの価値をもたらす2割に向き合うことが大切です。

このような人たちを見つけ出す一つの方法は、人々が自分の意思をセルフ・シグナルで示すことができる環境を整えてあげることです。例えば新規参加者に以下のようなテーマのスレッドやチャンネルを通じて、意欲の高いメンバーの意思表示をオペレーショナルに行うことができまます。

  • 自己紹介

  • コミュニティへの要望

  • 貢献したいこと

  • コミュニティに求めること

また新規メンバーは、「的はずれな発信になっていたらどうしよう」と気にして、最初の発言に抵抗を持つのが普通です(自分もいまだにそうです…w)。そこでまずはクリプトコミュニティの挨拶である「gm」のチャンネルを通して、挨拶から始めてもらいましょう。「gm」という何気ない挨拶を重ねていくことで発言のハードルを下げていくのです。

YoursDAOのgmチャンネル

コミュニティメンバーの貢献度や好みを把握したら、次のステップとして、彼らが参加し貢献できる機会を継続的に共有・創造していくことが必要です。

多くのDAOではオンボーディングコールとして、DAOの説明会のようなオンラインビデオセッションの時間を設けています。そこでミッションの説明と合わせて、具体的な貢献フローやプロポーサル(提案)の出し方などを共有するのが普通です。

もちろんこれは全て英語で行われているので我々のような英語が苦手な日本人にはハードルが高いですが、そのミッションを正しく伝えるための手段として多くのDAOでなされています。

そこでリレーションシップを作り上げ、その後のコミットに繋げていきましょう。

オーナーシップをもってもらうために

自分も含め多くのDAOオーナーが、初日からの活発なアクションを参加者に求めるかと思いますがもちろんそう簡単ではありません。

コミュニティに慣れ親しみ、ある程度の時間とエネルギーを投資してくれて初めてメンバーとの関係性が醸成され、そこでオーナーシップメンタリティを育むことができます。

トークンやNFTを渡すだけでは、真のオーナーシップを持ってもらうことはできません。トークンの真価はコミュニティ参加を促すためのインセンティブではなく、その参加者がコミュニティにもたらす価値(貢献)を認識してもらうための手段として初めて機能します。

実際に様々なDAOにジョインしていますが、まだそこには高いハードルがあるように感じます。自分から仕事を取りに行けるくらいのアグレッシヴさとモチベーションがあればいいですが、「このDAOの取り組みに興味があるんだけど、何か自分にできることはないかな?」というレベル感の参加者がほとんどでしょう。

そういった新規参加者に対しいかにフリクションレスにDAO内で最初の成功体験をもってもらうか?それが個人的に感じている大きなペインであり、その解決のためのプロダクト開発を進めています。

その詳細は以下のコミュニティでオープンにシェアしていきます。差し迫って開発やデザインができるメンバーを募集していますのでよかったらぜひご参加をお待ちしております🙇🏻‍♂️お話させてください!(まずはgmからでも!)

話がそれましたが他にはSubDAOに近いイメージで、その週毎に参加したメンバーを集めてワーキンググループを作り、プロジェクトを任せるなどして同期的な結束を醸成する方法もあります。

このようにコミュニティに参加した時期ごとにレイヤーを作り、先輩グループが後輩グループに対して貢献のやり方などを教えていく仕組みを設けるのもよいでしょう。

また長期的にステークしてくれる参加者が最も好ましいですが、コミュニティには循環も必要です。古参のメンバーの声ばかりが大きい組織は健全なものになりえません。MolochDAOのようなメンバーの友好的な退任をサポートするようなプロジェクトも存在します。

コミュニティへ集中してコミットできる年数は約2年と言われますが、そのくらいのタイムスパンで人が入れ替わる仕組みを早くから検討しておくことも重要です。

ビットコインとイーサリアムを除くと、MakerDAOUniswapなどDeFiプロトコルが古くからワークしているDAOの例として挙げられますので、そのDiscordでどのようなコミュニケーションやオペレーションが展開されているのかという学びは多くあるでしょう。あらゆるweb3プロジェクトは全てオープンになっているのです!

まとめ:DAOを成功させるための9つのステップ

最後にこれまでのまとめとして、DAOを起ち上げ自律的な運用にまで発展させていく流れをまとめたいと思います。

1.アイデアを考える

to to:
ミッションと名前を決める

DAOを始めるには、DAOの名称(ワーキングタイトルでも可)、組織の目的が必要です。目的は、作り手の視点ではなく、メンバーやサポーターの視点(なぜこのDAOを存在させたいのか)で述べましょう。

2.初期メンバーを集める

to do:
・ロードマップの作成
・プロフィールの公開

最初のメンバーとなる信頼できる仲間を直接招き、マイルストーンを一緒に作成しましょう。DAOをどのように機能させたいか、何を作る予定か。トークン、NFT、ガバナンスシステムに関する決定は後回しにして、この時点では主に価値創造に集中しましょう。

創設メンバーとロードマップのドラフトがあれば、より多くのメンバーを惹きつけるために「近日公開のDAO」プロフィールを作成することができます。

3.最初の貢献ループを作る

to do:
・Discordサーバーを作る
・貢献方法と報酬を決める

DAOの起ち上げに向けて、初期メンバーができる最も一般的で反復可能なタスクを設定しましょう。

そして、それらの行動に対する報酬を提案します。報酬には、特別な成果のNFT(投機用ではなくステータス用に設計)、将来のNFTミント権利やトークン提供のためのホワイトリスト化、将来のNFT/トークンを低い価格で購入するオプションなどを含めることができます。

可能であればこの段階でプロダクトの初期リリースまでこぎつけたいところです。

4.トークン販売またはNFTの一次販売による資金調達

to do:
・NFT、トークンの発行と販売方法の策定
Collab Landでトークンゲートを作る

一般的にはDAOのトークン(これは暗号通貨となりえます)、またはメンバーシップを表す初期のNFTコレクションを導入する例が挙げられます。

この段階では、初期の貢献によってメンバーシップを獲得したメンバーと、トークンの購入によってその権利を獲得した2種類のメンバー属性が存在することになります。

つまり、「働いて参加する」モデルと「買って参加する」モデルが混在している状態です。よりコミット力の高い熱量高いメンバーを集めたいのであれば、トークンの流通に制限をかけて購入者を選別することも重要です。

5.ガバナンスの設定

to do:
Snapshotの設定

コミュニティの運営方針の決定権の一部をメンバーに譲渡するフェーズです。例えばどの機能を優先して開発していくか、トレジャリー予算を何に投資するか、助成金の予算をどうするか、トークンを誰にどれだけわりあてるか、など重要な決定事項が含まれます。

この意思決定にできるだけ多くのメンバーを参加してもらうことで、オーナーシップを育むことができます。

6.トレジャリーセットアップ

to do:
・財務構成+流動性+支出管理を決める
Gnosis Multisigでトレジャリーを分散的に管理できるようにする

DAOのトレジャリーを多様化し、ネイティブトークン、ミント予定のプライマリーNFT、ガバナンストーク、コラボ先のDAOのトークン、法定通貨など、予算をどういった資産にアロケーションさせるか策定します。

またはCompoundなどのリクイディティプロバイダーや貸し手と提携し、融資、為替レートの保証、利回りプログラムにより、より多くの利子とコントリビューターの報酬に必要な通貨を生成することが求められます。

7.継続的な開発プログラムの策定

to do:
・報酬、助成金の策定
・プロジェクト型の雇用体型作り
・プログラム型インセンティブ策定など

ここからはもう企業とほぼ同じです。エンジニア、BizDev、インフルエンサー、顧客獲得、パートナープロジェクトなどの貢献者の募集していきましょう。

フィアット、トークン、ステーブルコイン、NFTベースの報酬モデルの使用。景品やエアドロップなど、ルールベースの報酬を自動化することが大切です。

8.持続可能な収益

to do:
・メンバーシップフィー
・二次使用料
・トランザクションフィー
・ライセンス供与など

まだあまり語られることが多くありませんが、非常に重要であるDAOのビジネスモデルです。DAOの長期的な収益モデルとしては、会員制NFTを保有するための年会費(別名「財産税」)、二次NFT取引によるロイヤリティ、有料サービスやガス代、DAO所有のIPライセンスなどがあります。

9.完全な分散化

to do:
・ガバナンス層とオペレーション層の切り分け

ここまで来たらDAO組織のガバナンス(政策、予算編成)とサービス運営レイヤーを分離するフェーズです。この際、トークンは議決権を持つガバナンストークンと、エコシステムの通貨となるユーティリティトークンに分割される場合があります。

ガバナンストークンはDAOに貢献した対価として発行されることが多く、基本的に流通目的ではありませんが、そこに価値が付くことは往々にしてあります。

有名なところだとAxie InfinityにおけるSLPという通貨トークンとAXSというガバナンストークン、またはメイカーDAOにおけるDAIというステーブルコインとMKRというガバナンストークンなど。

DAOで生きる未来を10年早める

弊社で開発中のYoursDAO

DAOはそれ自体がプロジェクトであり、プロジェクトであり、そしてコミュニティです。世界中にステークホルダーを増やしながら価値創造をしていく、web3プロダクト(=DAO)は必然的にコミュニティによる運営が最適解とされており、いかにそのパイを広げていくかが重要です。

冒頭にも述べた通りまだDeFi領域以外だとまだ成功事例があるとは言い難く、有名web3プロジェクトの多くが上記のフローではなく実質出資を受けた組織により中央集権的に運用がされていたりしますが(OpenSea、Metamask、Solanaなど)、これから多くの屍を超えてキラーDAOが生まれてくることでしょう。

GoogleもFacebookも、そしてiPhoneにしてもリリース当時はそのジャンルにおける最後発のプロダクトでしたが、あっという間に業界のデファクトスタンダードとなるどころか、その枠を超えて世の中を一変させました。

これら巨人の肩に乗ることができる私たちは、当時に比べてものすごいスピードで情報をシェアし、コラボレートし試行錯誤を行う事ができます。OpenseaやMetamaskを凌駕するであろうweb3領域のキラープロダクトは、コミュニティからで生まれてくるのはそう遠くない未来、いや2022年中であるとも言えるでしょう(確実にその胚芽は生まれているでしょうし、自分たちがそうでありたいと考えています)。

確実にくるこのメガトレンド、早くからプロダクトを仕込み沖に出ている必要があります(今花開いているプロジェクトはどれも2,3年前の冬の時代から仕込んでいるプレイヤーであることからも尊敬の念を感じえません…)。

僕たちが展開するYoursDAOでは「DAOで生きる未来を10年早める」をミッションとして、そのキラープロダクトを目指します。王道ど真ん中を狙い、ゴールドラッシュにおけるツルハシやジーンズになりえるよう、自分たちなりにコミュニティを展開していますがプロダクトの開発、マーケティング含めまだまだ課題だらけです…

そこでこのweb3という新しい領域で世界にチャレンジしていける仲間を募集しています。そのチャレンジのファーストステップとしてDAO版LinkedInともいえるプロダクトのローンチが直前となっていますので、その初期コアメンバーをめちゃくちゃに探しています。

その詳細はコミュニティにてオープンにし、一緒に改善も進めていければと考えていますので、ご興味ある方はぜひご参加頂き、#introチャンネルでYoursDAOプロダクトについてお尋ねください。

コミュニティを一緒に運用しているメンバーとweb3FM Podcastでも話しています。ちょうどおすすめのDAOをご紹介していますので、こちらもどうぞ!


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