「法」と「制度」から建築を考える─『新建築』2017年12月号月評
建築を規定する「法」と「制度」という言葉を使い分けて1年間考えていきます.
法(建築基準法や都市計画法など)+制度(依頼者や市民や地域社会が持つ規範のようなもの)=ドゥルーズ(『哲学の教科書』,1953年)にならって,法という言葉を「行為の制限」と,制度という言葉を「行為の肯定的な規範」として使います.どちらも人間がつくり出すものですが,建築に置き変えると,法は建築基準法や都市計画法などであり,制度は依頼者や市民や地域社会が持つ規範のようなものでしょうか.このふたつの総和と