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月評出張版

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「月評」は前号の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評するという企画です.「月評出張版」では,本誌と少し記事の表現の仕方を変えたり,…
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#月評

2018年の月評まとめ

2018年の評者深尾精一(ふかお・せいいち) 1949年東京都生まれ/1971年東京大学工学部建築学科卒業/1976年同大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了(工学博士)/1976年早川正夫建築設計事務所所員/1977年東京都立大学工学部建築工学科助教授/1995年同大学工学部建築学科教授/2005年首都大学東京都市環境学部教授(大学改組による)/2013年同大学定年退職,名誉教授 楠本正幸(くすもと・まさゆき) 1955年神奈川県生まれ/1979年東京大学工学部建

ふたつの「通路」─『新建築』2018年11月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:連勇太朗 「境界」社会にはさまざまな境界があります. 目に見える物理的な境界と,目に見えない不可視の境界.都市空間は,ひとりの生活者の視点では連続的なものとして経験されますが,管理,制度,法規のフィルターから覗き

木造|生産のエコシステム/フィクショナル/空間認識─『新建築』2018年10月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:連勇太朗×金田泰裕 生産のエコシステムまでを含んだ木造の思考連  木造特集という枠の中で各作品を見てしまうと,どうしても「構法」や「木造にした意味」について注目してしまいがちですが,一方で,木造とは関係のない文脈

少しでもベターな場所を,ベターなやり方で─『新建築』2018年10月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:饗庭伸 目次 ●建築をつくり出す制度とそれを制限する法 ●ハレ(殊)とケ(常) ●「上がってる」感 ●「多くの制度とごくわずかの法を持つ政体」 ●少しでもベターな場所を,ベターなやり方で 木造って,気分が上がりま

「木造」という時代の終わり─『新建築』2018年10月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:深尾精一 目次 ●敷地を活かした木造─富岡商工会議所会館 ●意欲的な設計,しかし...─山王のオフィス ●CLTが生み出す美しさ─竹中研修所「匠」新館増築 ●複雑な木材の使い方─ゆすはら雲の上の図書館/ YURUR

小規模のプロジェクトが持つ参加や参画の力学から考える─『新建築』2018年9月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年9月号購入(Amazonはこちら)『新建築』2018年10月号購入(Amazonはこちら) 評者:連勇太朗 目次 ●顔の見えない巨大プロジェクト ●関係性の中で意味を獲得していく建築─栗源第一薪炭供

『新建築』2018年9月号を評する─『新建築』2018年9月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年9月号購入(Amazonはこちら)『新建築』2018年10月号購入(Amazonはこちら) 9月号は,幕の内弁当のような号であった. 評者は幕の内弁当は苦手である.すべての菜が好みであることはまずない

『新建築』8月号を評する─『新建築』2018年8月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年9月号購入(Amazonはこちら) 評者:深尾精一 目次 ●HYPERMIX 超混在都市単位|北山恒+工藤徹 / architecture WORKSHOP ●富富話合|平田晃久建築設計事務所 昌瑜

「川」と「ため池」─『新建築』2018年8月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年9月号購入(Amazonはこちら) 評者:饗庭伸 目次 ●「川」と「ため池」 ●ため池でなく川そのもの─ナインアワーズ赤坂,竹橋,アパートメントハウス ●区分所有→それぞれのため池→多元的な市場─パ

プロジェクトを通して社会・世界を考える重要性─『新建築』2018年7月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年7月号購入(Amazonはこちら) 『新建築』2018年8月号購入(Amazonはこちら) 評者:中山英之(建築家) 目次 ●それが人のための街と言えるのか ●海そのものがつくり直されうる世界で ●

『新建築』7月号を評する─『新建築』2018年7月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年7月号購入(Amazonはこちら) 『新建築』2018年8月号購入(Amazonはこちら) 評者:深尾精一 目次 ●ビハール博物館 ●川口市めぐりの森 赤山歴史自然公園 歴史自然資料館・地域物産館

曲線たちを引く道具─『新建築』2018年6月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! 新建築2018年6月号(Amazonはこちら) 新建築2018年7月号(Amazonはこちら) 評者:中山英之(建築家) コンパスと鉄道定規.どちらも私たちのデスク回りから姿を消しつつある製図道具です.CADにも円弧を定義する手順は複数あって面白いですが,原理をそのまま体現した道具

「選択可能性」の重要性─『新建築』2018年6月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:連勇太朗×松島潤平 目次 ●「選択可能性」の重要性 ●「説明可能性」を担保した児童施設 ●未来に対して,何を価値として投影するのか 「選択可能性」の重要性連  6月号の特集対談では,保育施設に求められる役割が社

保育施設,「平面以外の工夫」と「子ども以外の工夫」─『新建築』2018年6月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 新建築2018年6月号(Amazonはこちら) 新建築2018年7月号(Amazonはこちら) 評者:饗庭伸 ●「平面以外の工夫」と「子ども以外の工夫」 ●「平面以外の工夫」─むく保育園,Fuji赤とんぼ保育園,認定こ