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鉄則9 :人間力No.1企業を目指す

(ⅰ)利他の心でリーダーシップを発揮する人を登用せよ(その1)

■利他の勧め

★仏教の教えに、縁起があります。

縁起とは、すべてのものはお互いに依存関係を持っており 、他に依存することによって生じ、存在しているという考え方です。
つまり、他の人に害を与える行いをすると、それがとなって、自分が苦しむというが生じます。
そして他の人を助ける行いをすると、その行為がとなって、自分に幸せというがやってくる。という教えです。

★聖書でも同じことを説いています(下段 図表9-1参照)。

★最澄は、自著『山家学生式』の中で、忘己利他(もうこりた)を説きました。

★法華経に帰依していた宮沢賢治は、著書「銀河鉄道の夜」の中で、カムパネルラに次のセリフを言わせています。
「誰だって、ほんとうにいいことをしたら、いちばん幸せなんだねえ」と。

歴史上の賢人たちは、「幸せは、利己より利他に立つことで、訪れる」と利他の勧めを説き続けてきました。しかし「はじめに」で説明しましたように、人が抱える岩盤志向は簡単には崩れません(再掲:下段 図表①)。

個人を会社に置き換えても同じです。「少しでも多くの売上を上げよう」と社員を叱咤し続けると、「少しでも多くのお客様に喜んでもらおう」と社員を激励し続けるとでは、中長期的に会社に(引いては社員に)もたらされる結は大きく異なります。

図表9-1【「聖書」の教え】

図表①【人が抱える岩盤志向】

■人間力No.1企業を生み出す鉄則

人が抱える悩ましい岩盤志向を崩すには、経営の一貫性が求められます。
「お客様を幸せにする“決め手”」「社員のやる気を引き出す“決め手”」を探求する→探求した“決め手”をビジョンと行動指針に取り込む→外向きのエネルギーを生み出す企業文化を構築する→マネジャーは行動指針に基づき社員の行動を支援する→評価は4Cにヒアリングして得た客観データで判断する→成長ポイントのフィード(養分)をバックする。
このプロセスが、人間力No.1企業を生み出す鉄則です。


(ⅱ)利他の心でリーダーシップを発揮する人を登用せよ(その2)

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