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将棋界2021年第1四半期の結果と第2四半期の流れ

早速ですが、2ヶ月前に書いた記事に対しての答え合わせと、第2四半期の展望です。

①藤井聡太二冠第14回朝日杯将棋オープン戦 優勝(3回目)

正直、抽選のあやで、藤井聡太二冠・渡辺明名人・豊島将之竜王・永瀬拓矢王座が決勝までに競り合うようなブロック構成であった。前の記事で、藤井聡太二冠が3回目の優勝を飾るには、一筋縄ではいかないだろうと書いたが、逆転の連続で優勝を果たす。内容的には際どい将棋もたくさんあり、負けてもおかしくない対局もあったが、終わってみればやっぱり藤井聡太二冠が優勝したかという感じであった。1・2回目の優勝に比べて、報道が少なかったように思うのは話題性が減ってきたからか。これで、今年度は銀河戦と合わせて一般棋戦2度の優勝。無双状態に入りつつある。

 ②渡辺明名人第70期王将戦・第46期棋王戦を防衛し、三冠維持

予想としては、棋王戦は防衛・王将戦は渡辺明名人の防衛か永瀬拓矢王座の獲得か分からないがフルセットまでもつれ込むかなと思っていた。しかし、出だしから渡辺明名人の3連勝。あと1つ勝てば防衛という位置までつけれたのは精神的余裕になるだろう。その流れを見越して、渡辺明名人の作戦が光ったともいえる。

ただ、渡辺明名人は4月~第79期名人戦の防衛戦も待っている。相手は、斎藤慎太郎八段。対戦成績は調べていないが、かなり渡辺明名人が有利とみている。今年の、上半期のタイトルはこの男が占めるのだろうか。

③里見香奈女流四冠第47期女流名人戦 防衛

正直、ただただ里見香奈女流四冠が強さが光ったタイトル戦だった。これで、清水市代女流七段のタイトル獲得回数に並び、次の女流王位戦の防衛でこあっさり記録更新となる。

今後の大きな対局について。

Ⅰ上記の名人戦

Ⅱ第92期棋聖戦本戦・第62期王位戦挑戦者決定リーグ を終え、藤井聡太二冠初めての防衛戦。現状、挑戦者はまだまだ分からない。が、タイトル戦が始まる頃にはB級1組の順位戦・王将戦二次予選が始まり、勝ち進んでいれば、竜王戦・王座戦・棋王戦・叡王戦の本戦も入ってくるので藤井聡太二冠にとっては正念場の時期と言えるだろう。

Ⅲ第14期マイナビ女子オープン・第32期女流王位戦に伊藤沙恵女流三段・山根ことみ女流二段が挑む。伊藤沙恵女流三段は8度目の挑戦にての獲得なるか、また山根ことみ女流二段初挑戦獲得なるかが注目される。

番外:第4回ABEMAトーナメント開催

今回も団体戦。前回の12チームから15チームと、3チーム増加。14人のリーダー棋士がドラフト会議でチームを構成し、残り1チームはドラフト指名されなかった棋士が「エントリートーナメント」を戦い、上位3人で最後の1チームを作るというバージョンアップした形となった。方式は15チームが5つのリーグに分かれ総当たり戦を実施。上位2チームずつ、計10チームが本戦トーナメントに進出。勝敗は、チーム単位での5本先取の9本勝負。誰とあたるかによって、いかに勝ち星を稼ぐかが大きな鍵となる。

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