SixTONES「CREAK」が響かせる、始まりの合図。
こんにちは。桜小路いをりです。
先日公開された、SixTONESの新曲「CREAK」のMV。
どうしてもシングル発売前に感想を書いておきたくて、隙間時間を捻出してキーボードを打っています。
始めに言っておくと、ただひたすら「好き!」と叫ぶだけの、レビューに満たない気楽な記事です。
ぜひ最後までお付き合いください。
「CREAK」という楽曲について
まず、「CREAK」は、ドラマ「ノッキンオン・ロックドドア」の主題歌。ミステリー好きな私は、毎週欠かさずリアタイしています。
松村北斗さん演じる御殿場倒理くん、破天荒だけれど理知的で、人間味が溢れていてツボです。
実は、今回の「CREAK」は、私の好みのど真ん中を射抜く、個人的に最高に好きな楽曲。(もちろん、SixTONESの曲はどれも好きなのですが……)
ダークでミステリアスな雰囲気。
スリリングで心臓がドキドキと高鳴るような曲と、強かで凛とした歌詞。
しかも、ドアをノックする音から始まるというドラマチックな展開。
SONYさん、私の心を読んでますか……? と思うほど、どストライクです。嬉しい。
雰囲気としては、2ndシングルの「NAVIGATOR」に近いです。
でも、私は、「NAVIGATOR」が真夜中の近未来的なガラス張りのビルだとしたら、「CREAK」は夜明け直前のクラシカルで妖しげな洋館のイメージ。
ちょっとヴィランっぽい雰囲気のダークさが似合うSixTONESに、ほんっとうに(!)ぴったりです。
ちょっと話は逸れるのですが、以前、何かで「悪の敵ではあるが、正義の味方ではない」という言葉を見たことがあります。
SixTONESがダークな雰囲気を纏った曲をやるときって、このイメージに近いんじゃないかな、と。
「正義の味方」って、誰がどう見ても光を纏っているけれど、単なる「悪の敵」は、そうではない。
どこかしらに陰が落ちていて、どこかしらに弱さがあって、でも、仲間同士でその暗さや弱さを共有しながら立ち向かっていくような。
個人的には、そんなイメージを持っています。
「CREAK」MVについて
個人的な解釈をご紹介すべく、ここで衣装別に呼び方を分けます。
まず、序盤にモノクロのセットで6人で踊っているときの、ジャケット写真と同じ衣装のSixTONESを「スーツSixTONES」。
MVの最後に、たくさんの鍵の中で6人で踊っているときの衣装のSixTONESを「カジュアルSixTONES」と呼びます。(そのままですが、ご了承ください)
まず、「スーツSixTONES」は、何かしらの正解に辿り着いた「カジュアルSixTONES」の未来の姿だと思っています。
対して、「カジュアルSixTONES」は、それぞれの前に謎が立ちはだかっている状態。
それぞれが違う空間にいるので、「正解はひとりじゃ選べない」という歌詞からも分かる通り、まだ「正解」を導き出せていないのだと思います。
でも、その背景をよく見てみると、「崩壊寸前」かのように四角っぽく浮き出たりへこんだりしている様子も。「正解まであと一歩」という暗示なのではないかな、と感じます。
「スーツSixTONES」は、恐らく過去の自分たちに対して、「正解はひとりじゃ選べない」と訴えているのではないでしょうか。
ペアのカットも、それを示しているように思います。
そして、最後には、「カジュアルSixTONES」が壮大に拓けた場所で、無数の鍵に囲まれて踊るダンスカット。
きっと、その鍵のどれかが「正解」に繋がるものなのだと思います。
あとは、無数にある鍵の中で、どれを選ぶか。
それは、とても難しい選択になるかもしれません。でも、隣には頼れる仲間がいて、それぞれはもうひとりではない。
だから、たとえどんなに無数の選択肢があったとしても、「正解」を選んでいける。
むしろ、たとえ真の「正解」を選べなかったとしても、「不正解」も「正解」にしていけると確信しているのかもしれません。
ひとりじゃないから、仲間がいるから。
「ノッキンオン・ロックドドア」も、一般的なミステリーならば探偵役はひとりで十分なところ、二人組の探偵さんが主人公です。
「不可能」と「不可解」の両方のスペシャリストが力を合わせるからこそ生まれる、化学反応。
まったくもって不可思議な謎も、それぞれの得意分野を活かすことで解決できる。
「ひとりではない」がキーワードのように感じるのは、そんなドラマの影響も大きいかもしれません。
「CREAK」@CDTV ライブ!ライブ!
テレビ初パフォーマンスにして、フル尺初解禁(!)だった、「CDTV ライブ!ライブ!」。
「PARTY PEOPLE」の地上波初パフォーマンスを先に見ていたからか、クールでミステリアスな雰囲気を、ひときわ強く深く感じました。
個人的に、フル尺には、MVの尺で聴くよりもっとクールで鋭い雰囲気を想像していたのですが……いい意味で裏切られました。
想像していた何倍もワイルドだったし、想像よりもずっとずっと情熱的で。
切迫感や緊張感に逸る鼓動も、葛藤も、それを振り切って走り出す疾走感も、全部が凝縮されているように思います。
ダンスパフォーマンスも歌声も息を飲むカッコよさで、もう……たまりません。
「NAVIGATOR」や「ST」「共鳴」などのパフォーマンスでは毎回思うのですが、カッコよさでひたすら威圧してくるSixTONESが、私はすごく好きです。
画面から目を離すことはおろか、瞬きすらも許さないような、目も耳も全てを釘付けにさせる、あの鋭利なくらいの完成度。
一分の隙も見当たらないほど洗練されていて、見終えてすぐは、呼吸を止めていたことに気がついて、「はあ……」と脱力するしかないような。
(この記事も、視聴後から時間を置いて書いています。すぐだと感情任せになってしまうので)
何より、1番と2番で対になった歌詞が素敵。
「How」と「Why」は、いちミステリー好きとして欠かせない地続きの要素なので、フル尺で聴くとどちらも入っていて痺れました。
そして、「ABARERO」のときにも書いた気がしますが、SixTONESの曲は、効果音の使い方にきらりと光るセンスが抜群。
今回は、歌い出し直前の扉をノックするような音と、2番の「騙されている」というきょものパートで、何かを撃ち抜くような音が入っていました。
重厚感のあるSixTONESの歌声を引き立てつつ、曲そのものの世界観にも奥行きをプラスする遊び心が、私は大好きです。
そして、ここ最近のCDTVで毎回思っているのですが……今回も演出が素敵すぎる。
メンバーカラーの扉の映像がバックに映るところも、最後に赤い花びらが舞う演出も、見ていて感動が止まりませんでした。
これからのテレビパフォーマンスへの期待が、俄然上がります。
どんな感動が待っているのか、とても楽しみです。
まとめ
まもなく3000文字に差し掛かろうか、というところでまとめに入っています。
最後に、前作「こっから」からの「CREAK」について少しだけ。
私は当初「CREAK」に対して、クールな印象を強く持っていました。
でも、実際にフル尺で聴くと、そこに描かれているのは、悩み、惑い、思案し、走り出すひとりの人間の心情です。
それは、「こっから」で溢れていた泥臭さと、ギラギラした情熱的な姿勢にも通じる部分だと思います。
だとしたら、「CREAK」の意味でもある「軋む音」は、走り出した瞬間に鳴り響く、「始まりの予感」を帯びた合図なのかもしれません。
「CREAK」リリース日まで、あと半月。
それまで、色々な解釈に想いを巡らせながら、プロモーションまで全部含めて、SixTONESの「CREAK」楽しみたいと思います。