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桜色の創作手帖

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私自身の創作活動についてのあれこれ、ふと思い浮かんだフレーズや、詩、短歌などを書き留めていくマガジンです。 カラーコードに嵌められた「桜色」だけでなく、皆さんの思い出の中にある桜…
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#短歌

【2024年1月末頃 配信予定】『春を呼ぶ少女』(「童話コンテスト」大賞受賞作)

こんにちは。桜小路いをりです。 今日の記事は、嬉しいご報告になります。 以前、この記事でご紹介した、幻冬舎ルネッサンス「童話コンテスト」で大賞をいただいた作品『春を呼ぶ少女』。 校正も無事に終わり、微調整も完了し、本文がようやく完成しました。 2024年1月の末頃には、電子書籍として配信される予定です!  「桜小路の作品楽しみにしてるよ」という方がいらっしゃいましたら、カレンダーの端っこにでもメモしていただければ幸いです。飛んで喜びます。 大賞のご連絡をいただいた

【短歌】 あの夜、あるいは歌詞カードと共に見た朝日。

晴れの日は夜しか息ができなくて 歌詞カードだけ抱きしめた夏 折り痕とシワ刻まれた歌詞カード あの夜を生き明かした勲章 「きっとこれ売れないよね」と微笑んで くしゃくしゃの歌詞カードを撫でる

【ボカロ曲から詠む短歌】儚くて、切なくて、美しくて

香椎モイミ feat. 狐子「破壊少女」から 香椎モイミ feat. 音街ウナ「初恋日記」から 香椎モイミ feat. 初音ミク&巡音ルカ「Makeup」から あとがきこんにちは。桜小路いをりです。 今回の記事では、ボカロ曲から短歌を詠んでみました。 (できればシリーズ化していきたい……という希望を込めつつ)第一弾は、大好きな香椎モイミさんの3曲から、それぞれ1首ずつ。 ここからは、ひとつひとつ、簡単にあとがきを書いていきます。 1、靴底に土 アザレアの骸にはあ

【推し短歌】「“好き”の瓶詰め」のあとがき。

こんにちは。桜小路いをりです。 今回の記事は、先日投稿したこちらの記事の「あとがき」です。 短歌に込めた意味や、作ったときのささやかな想い、裏側などを気ままに綴っていきます。 最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 1、彗星の雨が磨いた原石は極彩色の音を紡いで ひとつめは、SixTONESの推し短歌です。 「SixTONES」について、と考えたときに、まず入れたいと思った言葉が「石」と「音」でした。 「原石」にするか「宝石」にするか迷ったのですが、いつまでも「

【推し短歌】 “好き”の瓶詰め

【短歌】 陽だまりの刹那。

切り株を登るてんとう虫の背を見守るテディベアを抱く君

【短歌】 演じる。

台本にない沈黙を 青色の蛍光ペンで足す星月夜

【短歌】 新緑に想う。

新緑の波を転がる陽光は 風に磨かれ宝石になる

【短歌】 夜の色をした空想の欠片。

青空に触りたかった白鳥は星座になって羽を休める 可惜夜を摘んで窓辺に吊るしたら 寂しさに効く薬草になる

【短歌】 冬の残り香を想って、春へ。

ひとりでは長すぎるからマフラーをはんぶんこして帰りませんか 冷え切った窓にひたいを当ててみる 明日も雨がいいな、なんてね 捨てられた黒い銃器を隠そうと雪が世界を白く覆った