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桜色の本棚

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私が出会った素敵な本のこと、読書のことを綴った記事をまとめました。読者の方と本との橋渡しができたら嬉しいです。
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#好き

お天気雨の儚さが、背中を押してくれるとき。

こんにちは。桜小路いをりです。 先日、オンラインで注文した本をブックオフのお店に取りに行くべく、お天気雨の中をお散歩しました。 別名、狐の嫁入り。 太陽の光を弾いた雨の雫がキラキラと輝いていて、空から水晶の粒が降ってきているみたいで。 遠くには、はっとするような鮮やかな青空が広がっていて。 幻想的な光景を眺めながら、ちょっとウキウキした気持ちで歩くことができました。 私は、お天気雨や、雨が上がってすぐの晴れが、とても好きです。 水溜まりがキラキラと光っていて。 雨

本屋さんの「手描きポップ」の力に誘われて。

こんにちは。桜小路いをりです。 私は、本屋さんが大好きです。 それは、四方を本に囲まれた幸せ空間だから……というだけでなく、純粋に、本と読者の橋渡しをしてくれる「本屋さん」という場所が、すごく好き。 そういった意味では、ネットの書店やAmazonで「この商品を買った人は、こんな商品も買っています」というおすすめを眺めるのも好きです。 あのシステム、新しい本に出会えるのは嬉しいし楽しいけれど、積ん読が増えるのが少しジレンマだったりします。 私が、本以外で、本屋さんでよく

「きく」という言葉が好きな理由。~阿部暁子さん『鎌倉香房メモリーズ』シリーズ~

こんにちは。桜小路いをりです。 「きく」という言葉が好きです。 私のnoteでは、音楽や、誰かのお話を「きく」というときには「聴く」という漢字を使っています。 その理由は、「心」と「目」という字が入っているからです。 目で、耳で、心で、「聴く」。 音楽も、誰かの話も、そのスタンスで「聴いて」いるので、この字を使っています。 でも、私は「聴く」でも「聞く」でも、とにかく「きく」という言葉自体が好きです。 そのきっかけは、この本でした。 阿部暁子さんの『鎌倉香房メ