マガジンのカバー画像

桜色の本棚

49
私が出会った素敵な本のこと、読書のことを綴った記事をまとめました。読者の方と本との橋渡しができたら嬉しいです。
運営しているクリエイター

2023年9月の記事一覧

「勇気」を縫い合わせて、「ときめき」で飾って。~『なんでも魔女商会』シリーズ~

こんにちは。桜小路いをりです。 私は、小さい頃から「かわいいもの」が大好きです。 ふわふわのレース、ひらりと踊るリボン、キラキラしたビーズに、ふんわり広がるスカート。 今も昔もお洋服屋さんをのぞくのが好きだし、小学生の頃は「ファッションデザイナーになりたい」と言っているときもありました。 そんな私の原点になっている絵本があります。 あんびるやすこさんの『なんでも魔女商会』シリーズです。 昨年2023年に20周年を迎えた、ロングセラーシリーズ。 小学生の頃、図書館で

太宰治『女生徒』にもらった、想いの数々。

こんにちは。桜小路いをりです。 先日、プロフィールの記事に「愛読書」の項目をプラスしました。 (実は、少しずつアップデートされているプロフィール記事。時折のぞいていただけると嬉しいです。) 私が愛読書として必ず挙げる本のうちのひとつが、太宰治の『女生徒』です。 高校1年生のときに出会ってから、ずっと大好き。 今年の夏の角川文庫の「カドフェス」でピックアップされていて、ちゃっかり限定カバーもお迎えしました。 『女生徒』が表題になっていますが、太宰が得意とした女性の告